英研究陣「重症コロナ患者の半分、退院後も心臓の損傷確認」(画像提供:wowkorea)
英研究陣「重症コロナ患者の半分、退院後も心臓の損傷確認」(画像提供:wowkorea)
退院した新型コロナの患者の半数以上で、心臓の損傷が発見された。

19日、米国科学振興協会(AAAS)のサイトによると、英国インペリアル・カレッジ・ロンドン及び英国ロンドン大学の研究者たちが、コロナで入院中にトロポニンタンパク質のレベルが上がった患者の約50%が退院後も心臓に損傷が残っているという研究結果を公開した。

トロポニンは筋肉の収縮を調節するタンパク質である。心臓の筋肉が損傷された時、血液中に放出される。動脈が詰まったり、心臓に炎症があるとき、血中トロポニン値は高くなる。コロナ患者の場合、重症になりつつ過剰な免疫反応が現れるときもトロポニンのレベルが上がることが分かった。

この研究の結果は、17日(現地時間)、「欧州心臓学会誌(European Heart Journal)」に掲載されており、19日(現地時間)、学会で詳細な結果が発表される予定である。

研究陣は、2020年6月までに退院したコロナ患者148人を対象に、退院約1か月後に撮影したMRIを通じて心臓損傷を確認した。患者の3分の1は入院時に人工呼吸療法を受けていた。

分析の結果、患者には心臓の筋肉の炎症、瘢痕または心臓組織の死(梗塞)、心臓への血液供給の制限(出血)の症状がみられた。

研究者は、心臓の筋肉の損傷の原因と程度を調べるために、心臓MRIを撮影したすべての患者で、トロポニン値が上昇したことを確認した。

また、148人のうち54%は、心臓に損傷があった。26%は心臓の筋肉に傷や破損があり、22%は梗塞や出血などの虚血性心疾患が確認された。患者の6%は、すべての形態の損傷があることを確認され、8%は心臓からの継続的な炎症が現れた。

研究に参加した心臓専門医のグラハム・コールインペリアル教授とマリアナ・フォンタナ教授は「増加したトロポニン数値はコロナ患者の退院後に悪い影響を与える可能性がある」と述べた。

重症コロナ患者は、糖尿病、高血圧、肥満など、すでに心血管に関連する健康問題がある場合が多い。またコロナが重症化した場合、心臓に直接的な影響も与えうる。

フォンタナ教授は「この研究を通じて、心臓の損傷を防ぐ方法を探し、コロナ回復後に心臓機能の保護のための薬の処方が必要な対象を認識できるようになった」と語った。
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