【東京聯合ニュース】韓国の姜昌一(カン・チャンイル)駐日大使は10日、在日韓国大使館で開いた記者懇談会で、東日本大震災から11日で10年を迎えることについて、「犠牲になった方々と遺族に哀悼と慰労の意を表す」と述べた。 姜氏は「10年前の東日本大震災発生後、わが政府は迅速対応チームを派遣し、国民は自発的に募金を集めるなど、心を込めて支援した」として、「両国は依然として近くて大切な隣人であり、隣人の痛みはわれわれの痛み」と強調。「近いうちに大使館の職員と現地を訪れる。きょう訪問する予定だったが、(新型コロナウイルス対策の)緊急事態宣言延長のため、延期した」と明らかにした。 姜氏は1月22日に着任。2週間の自主隔離を経て、2月12日に秋葉剛男外務次官と面会し、大使としての活動を開始した。その後、自民党の二階俊博幹事長、公明党の山口那津男代表ら日本政界の要人と相次いで面会した。ただ、茂木敏充外相との面会は行われていない。 姜氏は「思っていたより冷たい雰囲気」とし、「(両国関係が)最悪の状態であることを韓国では特に感じられなかったが、肌で感じることができた」と感想を述べた。 また、日本による植民地支配に抵抗して1919年に起きた独立運動「三・一運動」の記念式典で文在寅(ムン・ジェイン)大統領が行った演説に触れ、「文大統領は生産的かつ未来志向的な韓日関係を構築していくとし、日本と対話する準備ができているとのメッセージを伝えた」と説明し、「日本政府がわれわれのメッセージに前向きに応じることを心から願う」と述べた。 今後の課題に関しては、「東京五輪とポストコロナの国際秩序の準備、朝鮮半島非核化と平和体制構築など、両国が協力しなければならない事案が多くある」と強調した。 一方、同大使館の高官は韓国政界の一部で日本を政治的に利用していることについて「正しくないと考えている」と表明し、「反日」「親日」という「フレーム自体を拒否する」と強調した。 また、「文大統領は決して反日主義者ではない」とし、「日本で文大統領を反日主義者と誤解している」と指摘した。 同高官は「(徴用・慰安婦問題の解決策を)韓国外交部、青瓦台(大統領府)が準備していると思う」として、「交渉テーブルに着けば良い結論が出ると思う。テーブルに座って対話しようということ」と説明した。 旧日本軍の韓国人慰安婦被害者、李容洙(
イ・ヨンス)さんが慰安婦問題の国際司法裁判所(ICJ)への付託を提案したことに関しては「一つの方策ではないかと考える」とし、「被害当事者が話したため、(政府で)慎重に検討していると思う」と述べた。
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