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11日、韓国銀行の発表によると、銀行から家計への貸出残高が去る2月末基準で1003兆ウォン(約95兆円)と集計された。昨年3月に900兆ウォン(約86兆円)を超えたのに続いて、わずか11か月で1000兆ウォンの大台に乗ってしまった。
月間の増加額も6兆7000億ウォンで、2月基準で史上二番目に多かった。家計負債がこのように早く膨れ上がったのは「ヨンクル」と「ビットゥ」が大きな所為だ。すなわち「魂までかき集めて(ヨンクル)」マンションを買い、「借金をして株や仮想通貨に投資(ビットゥ)」した結果だ。
銀行以外からの貸出と信用販売まで合算した家計負債の場合、1726兆ウォン(約164兆円、2020年末基準)に膨れ上がった。これは一年前より7.9ポイントが増加した数値。昨年の経済がマイナス成長(-1.1%)を勘案すると更に大変な水準だと言わざるを得ない。
海外諸国と比較すると、一目瞭然だ。国々の経済規模が違うので、家計負債はGDPの何%なのかで深刻さを比較する。
韓国の場合、100%を超えていて、不名誉にも世界1位だ。イギリスなど、90%台の国もあるが、韓国と同じく住宅購入による負債が多い日本と比べた方が分かりやすい。
日本の家計負債とGDPの割合が現在60%台だ。この20年間を見ても50%台から70%台で推移している。
韓国の金融当局は現在の家計への貸出の延滞率が安定的に管理されていると見ている。実際に去る1月の家計への貸出の延滞率(0.21%)は過去3~4年間と比べれば、殆ど最低水準を維持している。
しかし、「錯視効果」を警戒しなければならない。延滞率統計に捕捉されない潜在的な不良債権が問題だ。金融当局は、新型コロナ禍の中で苦難に陥った自営業者などを支援するために貸出満期を延長し、利子償還も猶予している。
本来なら時限的な措置であったが、継続延長されると同時に、潜在的な不良債権額が130兆ウォン(約12兆円)まで膨れ上がった。潜在する不良債権が長期間積もれば、金融安定の阻害が大きく憂慮される。
家計負債の急増は様々な経路で経済に負担を与える。
まず経済の回復時期が遅れることになる。債務が増えれば利子負担も増え、家計の消費余力が枯渇すると同時に、民間消費を抑制するからだ。これに加え、今後、金利まで上がれば、消費への圧迫は一層深刻になるのが明らかだ。
もっと危険な側面は家計負債が経済の安定を脅かす要因だという点だ。金利が上がって破産する家計が増えれば、金融機関の不良債権につながり、最悪の場合、金融システムの麻痺を呼び起こす可能性もある。
風船にずっと息を送り続ければ、いつかは破裂する。最近市場金利が上がり始めた。韓国銀行は基準金利の引き上げを期限もなく遅らせることは出来ないだろう。
家計負債の急増は金利を引き上げる前に解決しないといけない。対策を遅らせてはいけない。日本のバブル崩壊の教訓を忘れてはいけない。
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