国民の力の呉世勲候補(左)と国民の党の安哲秀候補(右)(画像提供:wowkorea)
国民の力の呉世勲候補(左)と国民の党の安哲秀候補(右)(画像提供:wowkorea)
4月7日、ソウル市長補欠選挙の野党陣営一本化を控え、オ・セフン(呉世勲)国民の力候補とアン・チョルス(安哲秀)国民の党候補間の神経戦が極大化し、殺伐とした雰囲気が演出されている。呉候補が安候補に向かって野党陣営分裂の中心にいる人物と酷評すると、安候補は不快感を示し、野党陣営一本化が決裂する危機に陥った。双方は補欠選挙の候補登録が締め切られる19日までに単一候補を確定することで合意している。

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◇ビジョン発表会を控え、神経戦は殺伐

安候補は15日に国会で開かれた党最高委員会議で「私は昨日、野党陣営のすべての方々が参加する大統合推進でもっと大きな2番を作ると言ったが、呉候補はその回答として分裂を述べた」とし「驚くと共に衝撃的だ。これが果たして一本化交渉の相手に言える言葉なのか。それなら私と一本化をする理由もないのではないか」と皮肉った。

呉候補は前日、フェイスブックで「常に野党陣営分裂の中心に立っており、今後も分裂を招く候補への一本化は、来年の大統領選挙でも分裂を招くことになるだろう」とし、安候補を攻撃した。これは安候補の‘より大きな2番’(ユン・ソンニョル(尹錫悦)前検察総長を含む大統領選野党陣営連帯)発言を狙ったものと解釈される。これに先立ち同日、安候補は国会で記者会見を開き「2番、4番ではなく、2つを合わせてより大きな2番、より大きな野党を作り出すのが一本化の目的であり趣旨」とし「私は一本化に対する国民の念願と支持を選挙後、尹前総長を含むもっと大きな2番を作り、国民の期待に応えたいと思う」と述べた。

呉候補は安候補を2日連続で猛烈に批判した。キム・ジョンイン(金鍾仁)国民の力非常対策委員長もこの日(15日)、ソウル市ヨイド(汝矣島)の党本部で開かれた‘4月7日再補欠選挙中央選挙対策委員会ソウル同行第1回会議’で安候補に対し「討論もまともにできない人はソウル市長候補になれない」と述べた。安候補は「侮辱的発言だ。討論を避けたことはない」として反発した。

ただし、両候補はこの日の午後3時、ソウル市ヨンドゥンポ(永登浦)区のザ・プラススタジオで開かれたソウル市長候補一本化ビジョン発表会では、一本化の必要性を強調した。安候補は野党陣営の候補一本化交渉が決裂した場合、独自出馬を考慮するのかという取材陣の質問に対し「非道な政権を審判するため、野党陣営は必ず統合しなければならない。3者対決になってはならない」と述べた。呉候補は安候補に謝罪した。呉候補は「私の表現はややストレートだったと思う。安候補に謝罪する」とし「国民の皆さんは信じてほしい。一本化への意志は固い。どんなことがあっても一本化の期限を守る」と述べた。

◇上昇ムードに乗った呉世勲候補、3者対決でも1位

ソウル市長補選の野党陣営候補一本化が揺れるのは、韓国土地住宅公社(LH)事態による反射利益で、野党陣営候補者の支持率が反騰しているためだという分析が出ている。

ネクストインタラクティブリサーチがSBSの依頼で13日、満18歳以上のソウル市民1008人を対象に調査した結果、両者対決を想定せずにソウル市長適合度を尋ねた調査では、パク・ヨンソン(朴映宣)共に民主党候補27.4%、呉候補26.1%、安候補24%だった。これは誤差範囲内で接戦を繰り広げているということだ。

一方、リアルメーターがムナイルボ(文化日報)の依頼で13~14日、満18歳以上のソウル市民1030人を対象に実施した調査では、3者対決で呉候補が35.6%で朴候補(33.3%)を2.3ポイント差でリードしていた。安候補の支持率は25.1%だった。

これに対し、一本化がますます遠のく可能性も少なくないという意見も出ている。インチョン(仁川)大学政治外交学科のイ・ジュナン教授は「今は感情まで傷ついている。安候補は自分中心に一本化しようと提案し、呉候補は3者の構図になっても勝つという世論調査結果が出た後では、誰が譲歩し妥協するだろうか」とし「趨勢上、今後出てくる世論調査の結果も同様と予想されるが、こうなると一本化はますます先延ばしにされ、両候補とも『あの候補のせいでうまくいかない』となり、アリバイ構築に入っていくだろう」と見通した。

一方、双方は16日の午後5時30分から80分間、一度のテレビ討論会と17~18日の世論調査を経て統一候補を決める。

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