教育庁が公開したオン・ソンウ(元Wanna One)を起用し、「するな #いじめ#サイバー暴力#自殺」(左)、「電話して #117#1388#先生」(右)と書かれたいじめ・自殺予防ポスター(画像提供:wowkorea)
教育庁が公開したオン・ソンウ(元Wanna One)を起用し、「するな #いじめ#サイバー暴力#自殺」(左)、「電話して #117#1388#先生」(右)と書かれたいじめ・自殺予防ポスター(画像提供:wowkorea)
韓国のインチョン(仁川)教育庁が男性歌手オン・ソンウ(元Wanna One)を起用し「いじめ・自殺の予防ポスター」を作成。このポスターが賛否両論を呼んでいる。

オン・ソンウ(元Wanna One) の最新ニュースまとめ

 市教育庁は29日、校内暴力(いじめ)・自殺予防メッセージを盛り込んだ「わたしたちは君を信じている」キャンペーンのポスターを公開した。

 ポスターは2パターンで作成。両方とも市教育庁広報大使を務める歌手で俳優のオン・ソンウをモデルにしている。

 ポスターは、来月2週目から地域の学校や機関など約700か所に配布される。オン・ソンウは「才能寄付」として参加したため、ギャランティーは発生しない。

 今回公開されたポスターをめぐり、市民の意見は様々だ。

 ある市民は「いじめ予防ポスターであることを事前に知らなければ、芸能人の画報かアルバム広報だと思うだろう」と話し、会社員の女性(29)は「(ポスターに記載された)『いじめはダメ』という言葉は、あまりに当然のメッセージでは?」と首を傾げた。

 また「公共機関が製作するポスターならば、もっと考えて内容を作り上げてほしかった」と意見し、「メッセージが全く伝わらない」と話す市民もいる。

 一方、一律的な公共機関ポスターから”卒業”し、「子どもたちの目線で作成された」という評価もある。

 首都圏の中学校で教師をしているキムさん(30/女性)は「あまりに平凡なポスターは、子どもたちの目に留まることさえない」とした上で、「有名芸能人の顔は視線を引き付け、SNSでも拡散されるだろう」と評価した。

 専門家の意見として、児童少年性暴力相談所のイ・ヒョンスク代表は「ポスターに盛り込むことのできる内容は限定される」としながらも、「これを考慮しても、(ポスターに)込められたメッセージがあまりに”単純”な点は残念」と述べた。

 特に、ポスターに「極端な選択」に対する内容が盛り込まれた点を指摘。イ代表は「極端な選択を考える学生は、心理的につらい状態だ。孤独を共感する必要がある」とし、「そのような学生に対し、命令するかのように『自殺するな』という言葉が助けになるのだろうか」と疑問を投げかけた。

 その上で、イ代表は「いじめが悪いことであり、どこに申告(通報)すべきか注意喚起することも必要だ。しかし、より学生の心を動かすメッセージを入れることができたなら、より良いポスターになっただろう」と持論を展開した。

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