これにより 先進国を除いてワクチン不足に苦しんでいる国々にも、供給拡大のための道が開かれるという期待が高まっている。しかし 最終合意までには、少なからず時間がかかるものとみられる。このことから製薬企業たちは「むしろワクチンを直接 提供するほうがよい」と主張している。
5日(現地時間)CNN放送・ロイター通信などによると、バイデン大統領はこの日 ユーチューブのホワイトハウス・チャンネルで中継された“米国救助計画の履行状況共有”記者会見で、“WTO(世界貿易機関)を通じた新型コロナワクチンの知的財産権の一時免除”への支持についての質問に「そうだ」と答えた。
今回の決定は、インド・南アフリカ共和国が「ワクチンへの知的財産権適用を一時免除してほしい」として、WTOに提案したことによるものである。この提案は、全世界100以上の開発途上国などから支持を得ている。また 米国内でも与党“民主党”を中心に100人以上の議員たちが主旨を同じくし、バイデン大統領に書簡を送っている状況だ。
このことに WHO(世界保健機関)も歓迎の意を表した。テドロスWHO事務局長は声明を通じて「新型コロナとの闘いにおいて、記念碑的な瞬間だ」と伝えた。
ただ WTO内での最終協議には、かなりの時間がかかるものとみられる。また アストラゼネカ社などのワクチンを生産しているヨーロッパなどでは、反対意見も出される可能性がある。製薬企業たちは 協議が長引くものとみて「米国内で生産した後 配布するほうが より速い」という意見を提起している。
米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長も、前日 英国経済紙のファイナンシャルタイムズ(FT)とのインタビューで「(ワクチン特許を公開しても)開発途上国に対するワクチン供給が増えるかどうかはわからない」とし「結果を出すのに あまりにも時間がかかるなら、国際貿易規定を廃棄しようとする計画には反対する。我々は可能なかぎり速く 効果的な方法で、ワクチンを彼らに提供すべきだ」と主張した。
製薬企業たちも「開発途上国にワクチンを直接 提供するほうが、より効果的だ」という意見を出している。また「知的財産権の放棄により、ロシアや中国などにデリケートな情報が渡ってしまう可能性があることに加えて、各国が“複雑な”生産施設を建てようとするのなら、長期間を要することになる」と指摘した。しかも「品質が落ち、安全性に欠けるワクチンが大量に流通され得るという懸念もある」と主張した。
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