クワッドプラス、韓国は事案別協力に旋回か?(画像提供:wowkorea)
クワッドプラス、韓国は事案別協力に旋回か?(画像提供:wowkorea)
米韓首脳会談が秒読みに入った中で、韓国が米国・日本・インド・オーストラリアが参加する非公式協議体であるクワッド(Quad)に参加するかどうかに関心が集まっている。米中覇権競争が激しくなる中で、米国の参加圧迫は韓国政府にとっては少なくない外交的負担である。これまで韓国政府は「参加オファーを正式に受けたことがない」と消極的な態度を見せてきた。

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しかしバイデン政府発足後、実務上でも協力を検討するなど、空気が変わったとみられる。先立ってイ・スヒョク駐米大使は11日、特派員オンライン懇談会で「コロナワクチン、気候変動、新技術などの3つの分野のクワッドワーキンググループについて慎重に検討している」と言及した。クワッド自体には関与していなくても事案別の協力は可能であるということで、新しいことではない。ただし今回、「新技術」という表現が追加された。

韓国政府はこれまで協力が可能な事案の対象としてコロナと気候変動への対応などを提示してきた。すべて米中間の対立が明確に現れるものではない世界共通の課題である。しかし新技術は、米中対立の勝敗を左右する重要な変数である。特に技術覇権の重要な分野である半導体については韓国が圧倒的な能力を保有している。このような状況でイ大使がクワッドワーキンググループと協力分野として「新技術」に言及したのは意味深長である。

これまで韓国政府がクワッドに消極的にならざるをなかった理由の多くも解消された。先立って韓国政府は、クワッド参加条件として受容性・開放性・透明性の3つを掲げた。トランプ政権下では反中安保協議体と規定されたクワッドの性格もだんだんと変化し、「安保」という枠を離れても誰でも参加できる「開放性」を打ち出した。協議体の性格も、特定の問題に限定するより経済から気候変動、人権に至るまで、様々な問題に柔軟に対応するという立場だ。あくまでも「非公式」会議ということである。

よって韓国政府のクワッド参加形式も「登録」という公式の手続きではなく、特定の事案ごとに協力し、徐々に結合を強化するものと思われる。韓国としてもワーキンググループへの参加は避けられない選択である。新技術を巡って、米中が激しく主導権争いをする中で、その流れを正確に把握して準備することが必要であるためである。
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