「漢江・医大生事件」川に入っていく人物を目撃した7人、なぜ警察に通報しなかったのか？＝韓国

ソウル市パンポ（盤浦）ハンガン（漢江）公園で行方不明になってから5日後に遺体が発見された故ソン・ジョンミンさんの死亡経緯を捜査している警察は、事故当日にある男性が漢江に入っていくのを見たという目撃者たちの情報を公開した。

18日、ソウル・ソチョ（瑞草）警察署が明らかにしたところによると、警察はソンさんが行方不明になった先月25日の午前4時40分ごろ「ある男性が漢江に歩いて入っていくのを見た」という目撃者7人の通報を受け、目撃者たちに事情聴取した。

目撃者7人は事件現場の近くで釣りをしていた一行であることが分かった。目撃者たちは先月24日の午後10時から翌日の午前5時まで現場にいたという。

目撃者たちのうち5人は「ある男性が盤浦漢江公園の水上タクシー乗り場付近の川辺で、泳いでいるように歩いて入るのを直接見た」と供述し、残りの2人は「水がぽちゃんという音を聞いた」と主張した。また彼らは「水に入っていった人が出てくるのは見ていない」と供述した。

しかし、漢江に歩いて入っていった人がジョンミンさんかどうかはまだ確認されていない。

目撃者たちが通報しなかった理由について警察は「酒を飲んで泳いでいるのだと思い、緊急事態ではないと判断した。目撃者のうち1人は酒をたくさん飲んだので、泳ごうと川の中に入っていくのだと思った」と供述したという。

これに先立ち、ソンさんの父親ソン・ヒョン氏が「息子は水が嫌いだ」と主張したことについて、警察は「水が苦手だと聞いていたが、泳げることが確認された」と説明した。

警察関係者は「目撃者7人全員に事情聴取し、情報提供の信ぴょう性確認のために直接現場調査まで実施した」とし「ただし、入水者の身元はまだ確認されておらず、追加目撃者の確保と周辺防犯カメラの分析を続けている」と説明した。

この事件は、ソン・ジョンミンさんが先月24日の午後11時ごろから翌日未明まで、友人Aさんと一緒にソウル盤浦漢江公園で酒を飲んだ後に行方不明となった。そして、ジョンミンさんは5日後の30日の午後3時50分ごろ、行方不明となった水上タクシー乗り場付近の水中から遺体で発見された。