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韓国メディアの報道によると、SKイノベーションとフォードは6兆ウォン(約5770億円)を投資し、新工場を建設する。2020年代半ばから、EVのピックアップトラック(小型貨物自動車)60万台分に相当する年間60GWh(ギガワット時)分の電池を生産する予定という。
SKイノベーションとフォードは先月20日、合弁会社「ブルーオーバルSK」を設立するための趣意書を交わした。
車載電池をめぐっては、韓国と米国の連携が拡大している。韓国のLG化学と米ゼネラル・モーターズ(GM)は2019年、折半で出資する合弁会社を通じ、EV用電池工場を建設する計画を発表している。昨年、米オハイオ州ローズタウンで、次世代グローバルEVバッテリーシステム「アルティウム」の生産工場の建設工事に着手。2022年の生産開始を予定している。
さらにLG化学の電池事業を引き継いだLGエナジーソリューションとGMは、今年4月、米テネシー州スプリングヒルに2つ目の工場を建設する計画を発表。投資額はオハイオ州の工場と同規模の23億ドル(約2400億円)に上る。
こうした車載電池をめぐる米韓メーカーの連携の動きについて、韓国紙の中央日報は「(SKとLGが)それぞれフォードとGMという米国内の大型『パイプライン(供給先)』を確保した点は、バッテリー事業の持続性の観点からプラスだ」と報道。韓国・ヨンセ(延世)大学のソン・テユン教授は同紙の取材に「先制的な投資、現地生産などを通じて米国の政界と財界に『韓国企業は信頼できる』というイメージを植え付けられるだろう」と話している。
韓国の市場調査会社SNEリサーチが今年1月に発表した昨年のEV、プラグインハイブリッド車(PHV)、ハイブリット車(HV)の新車販売での搭載電池使用量ランキングでは、中国のCATLが首位、LGエナジーソリューションが僅差で2位、3位が日本のパナソニックだった。
中韓の電池メーカーが旺盛な増産投資をする一方、日本はEVの電池事業で苦戦している。GSユアサは、ドイツの自動車部品大手ボッシュ、三菱商事と進めていた電池新技術開発の合弁事業を解消したと2018年に発表。2019年に、日産自動車とNECは、日産のEV「リーフ」の電池をつくる共同出資会社を中国の企業に売却した。
韓国とは対照的な日本のこうした現状について、韓国経済紙のイーデイリーは「『Kバッテリー同盟』に焦る日本」との見出しで報じ、「世界各国の自動車業界が、電気自動車の生産に体制の転換を図る中、韓国の存在感が増せば、日本の素材・部品企業の立ち位置が狭まるとの懸念が出ている」と伝えている。
かつて日本企業はリチウムイオン電池の研究開発で先頭を走ってきた。1991年、小型リチウムイオン電池を世界で初めて量産したのはソニーだった。
しかし現在、世界の車載電池市場で存在感がある日本企業はパナソニックに限られる。同社は昨年4月、トヨタ自動車との合弁会社「プライム プラネット エナジー&ソリューションズ」を設立した。徳島県の新設の生産ラインで22年から車載用リチウムイオン電池を生産する計画。生産能力はハイブリッド車約50万台分になる見込みという。
マーケット調査会社の富士経済によると、駆動用二次電池の2035年の世界市場は、19年比7.4倍の19兆7185億円まで拡大する見通し。中国を筆頭に韓国、日本の車載電池メーカーの競争は今後もさらに激化することは必至だ。
もしも、国内政治に反日を悪用する動きさえなかったならば、そして日韓関係が普通の状態だったならば、今ごろは日米間の「三角バッテリー同盟」が機能しているはずだった。
バッテリー技術に関しては、安全な全固体バッテリー技術を含め素材・部品・装備で圧倒的な技術を持つ日本と、量産技術が優れている韓国、自動車技術のメッカであり世界一のマーケットを持つ米国、3か国の三角技術同盟は当然にもお互いの利益を最大化するからだ。しかも、この「バッテリー三角同盟」は人類の自動車ライフに新たなパラダイムを作り出すはずだ。
ガタガタする日韓関係は安全保障や軍事分野だけでなく、経済分野でも新たな可能性の妨げとなっている。独立してから76年が過ぎている今さら、独立を叫び政治権力を狙う勢力を選挙を通じて黙らせない限り、安全保障も経済繁栄も遠いばかりだ。
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