<b>男1:これって無理矢理ですよ、無理矢理。
男2:無理矢理とは。僕の言葉をよく理解できないみたいですが。ああ、この人はまったく…。ちゃんとわかっているのかわからないのか。
男1:あ、“この人”ですって!おたくは何歳なんですか?
男2:そういうおたくこそ何歳ですか?
「ドゥンドゥンドゥンドゥンドゥン~(ギター演奏音) アクション!」</b>
ある試写討論会で2人のパネラーがケンカになると、画面は突然停止する。そして続く荒々しいギターサウンド。これは<Nate>人物検索のテレビCMのワンシーンだ。これに挿入された「ドゥンドゥンドゥンドゥンドゥン~ アクション!」という効果音はMBC<黄金漁場>の<ムルプパクトサ>コーナーでも、出演陣が“決定的”な笑いを誘う時に度々登場する。
強烈なギターサウンドで始まるこの曲は、日本人ギタリスト布袋寅泰のソロ曲『Battle without Honor or Humanity』。映画『キル・ビル』に起用された曲。

Battle の最新ニュースまとめ

これだけではない。俳優チョン・イルとAra(コ・アラ)が出演した<Anycall>のCMには、日本のパンクバンド<ELLEGARDEN>の『Marry me』と、中塚武の『Hooray、La La』が流れている。『Marry Me』はCMに起用された後、高い人気を博している。

この他にも、バラエティ番組<黄金漁場>の“ラジオスター”には、日本の女性アイドルグループ<モーニング娘。>の『ハッピーサマーウェディング』が、MBC<ギャグだ>の“マダム”コーナーでは<ファンタスティック・プラスチック・マシーン>の『Philter』が使われている。

<b>テレビ・CM…使用範囲が拡大</b>
最近、国内のテレビやCMには“J-POP”が流れている。
ロック・ダンス・パンク・渋谷系をはじめとしたJ-POPが、CMやテレビ番組のBGMとして度々使われている。倉本裕基、T-Square、小野リサなどをはじめとしたイージーリスニングやジャズに限定されていた以前に比べれば、ジャンルも多様で使用範囲も広まった。

では、なぜそうなったのだろうか。まず日本音楽が与える“新鮮さ”のためだ。短時間に強い印象を与えなくてはならないCMや番組の挿入曲に適格だ。
<黄金漁場>のオ・ユンファンPDは「最初にコーナーを始めた時、なんとなく地味だったので、一風変わった感じのサウンドが必要でJ-POPを使った」と明かした。
ミュージカルコンサルティング社<The Limelight>のカン・ジェドクPDは、「音楽のジャンルが失われ、音楽の国籍が無意味になった状況で、人々はジャンルやアーティストを問わず、どれくらい耳を傾かせるかを重視する」と話した。

ポップ・ロック・ジャズ・ソウル・ヒップホップをミックスした“クロスオーバーのクロスオーバー”と呼ばれる渋谷系というジャンルも、<ファンタスティック・プラスチック・マシーン>のケースのように、国内で高い人気を博している。

<b>低迷した音楽市場で“ブルーオーシャン(※)”となるか</b>
専門家たちは“日本の音楽でありながら日本のものではないような”特性が、拒否感なくJ-POPを受け入れる要因の1つだと言う。メロディラインがK-POPと似ていることと、国内ファンがこれまでに、日本のゲームやアニメ主題歌でJ-POPになじんでいたためだ。

K-POPとポップス市場が低迷しているという点も、J-POPの人気を扇いでいる。音楽を多様な分野に活用するアルバムやCM業界では、J-POPは“未開拓分野”といわれている。最近、ヒョンヨンの『恋愛革命』など、国内歌手の間でJ-POPをリメイクする兆候が見えるのも、同様の流れからだ。

しかし、韓国内で日本語歌詞の音楽をテレビCMに挿入する場合、法的制限はないものの、国民の感情を懸念し、放送局が細かく審議していると伝えられている。
このような理由により、J-POPがマニアの領域を抜け出すのが難しいと見る意見も出ている。
音楽評論家イム・ジンモさんは「K-POPとポップスの不景気に、むしろ強力な力を発揮するのがJ-POPマニアたち」「J-POPは“日流”熱風に乗って、少しずつ影響力を増していくものと思われる」と語った。

※ブルーオーシャン~差別化と低費用を通じて競争のない新しい市場を創出しようとする経営戦略。

Copyrights(C)donga.com & etimes Syndicate & wowkorea.jp

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