ワクチン接種者に対する「ノーマスク」インセンティブ施行から4日で撤回、一部では混乱も=韓国(画像提供:wowkorea)
ワクチン接種者に対する「ノーマスク」インセンティブ施行から4日で撤回、一部では混乱も=韓国(画像提供:wowkorea)
最近、韓国では新型コロナウイルス感染者が急増し、韓国政府がワクチン接種者に対して屋外でマスクを外せるようにした「ノーマスク」方針を首都圏で施行してから4日後に撤回したが、依然として一部の市民は、マスク未着用のまま歩道や公園などに集まっている。

一部では、防疫当局が感染リスクを考慮せず措置を緩和したものの、再び覆したという指摘も出ている。

5日、韓国メディアイーデイリーが訪れたソウルにある公園内には、マスク未着用のまま集まり、会話している市民を発見した。ソウル銅雀区にある散策路でも、5、6人が輪になって座り、食べ物を分けあいながら会話をしていた。

彼らはワクチン接種後、今月1日からはマスクを着用せずに散歩に出ていると話した。銅雀区の住民であるキム某(66)さんは、「(ワクチン接種を受けたら)7月からマスクをしなくても良いと言っていたので、散歩や登山の時は着用していない」と述べた。

これに先立ち、防疫当局は前日の4日からワクチン接種者に対する「ノーマスク」インセンティブを撤回すると明らかにした。

中央事故収拾本部(中収本)のソン・ヨンレ社会戦略班長は、「2メートルの距離の確保とは関係なく、屋外でもマスクを着用してほしい」とし「必要な場合は、該当自治体で罰則条項も変更する予定」と説明した。

しかし、現場では指針が変更されたことを知らない市民もおり、混乱が起きていた。この日、ソウルにある散策路で、ある市民がマスクを着用していない人々に「マスクを着用してほしい」と要請したが、「ワクチンを接種したのに何が問題なのか」と指針が変わったことを知らない人もいた。

一部では、韓国政府が中途半端に防疫緩和措置を実施したという懸念も出ている。

先月中旬、ヤンセンワクチンを接種した30代Aさんは、「まだ若年層はワクチンを接種していないし、突破感染の恐れもあるのにノーマスクインセンティブを施行すると聞いて心配だった」とし「マスク義務化を維持すれば良かったが、措置を緩和してすぐにまた強化するから、どっちに合わせれば良いのか分からない」と指摘した。

今回のノーマスクインセンティブ撤回については、首都圏で急激に新型コロナウイルスが拡散していることによる措置である。中央防疫対策本部によると、5日午前0時基準で新型コロナウイルス新規感染者は711人で、先月30日から6日連続で700〜800人台を記録している。

韓国政府は、首都圏の拡散傾向が拡大したことを受け、首都圏のマスク義務化と午後10時以降の屋外飲酒も禁止することにした。
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