韓国メディア「日刊スポーツ」は5日、流通業界関係者の言葉を引用し、日本製品の不買運動「NO JAPAN(ノージャパン)」の影響で衰退している分野の1つは「ビール市場」と伝えた。売り場の大多数を占めていた日本から輸入したビールが韓国のスーパーマーケットなど売り場で見られなくなってから「だいぶ経つ」という。
関税庁の調査結果、昨年の日本ビール輸入額は556万ドル(約6億2000万円)で、前の年より86%減少。日本製品の不買運動直前である2018年の輸入額7830万ドル(約87億円)より93%も減少したことがわかった。
以前日本ビールが並べられていた場所には、韓国ビールがびっしり並べられ、国内ビールの市場規模は1180億ウォン(約13億円)で、2018年の633億ウォン(約7億円)に比べて86%増加した。
韓国製ビール協会の関係者は「不買運動により、コンビニエンスストアから日本ビールが消えて売り場に”空席”ができると、多くの国内ビール企業が進出するようになった」とし、「『NO JAPAN』が韓国ビールの成長に大きな影響を及ぼした」と話す。
一方、日本製タバコは不買運動の影響はほとんど受けていないという。「NO JAPAN」が叫ばれた中でも日本のタバコは、韓国での売上げにおいて大きな影響を受けていないと伝えられた。
関税庁によると、ことし1~4月フィリピンから韓国に取り寄せたタバコと製造したタバコ代用物の輸入量は4532トンを記録。これは、不買運動前の2019年(2862トン)に比べると37%増加した規模だ。韓国国内のタバコ事業者の中で、フィリピンから輸入している企業は日本のタバコ企業JTインターナショナル(JTI)のみ。つまり「日本ブランドだが、韓国国内で急成長を見せている」ということになる。
業界関係者は「タバコは嗜好品であり、消費者の“忠誠度”が高いのが市場の特性」と分析している。
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