第4段階に引き上げられることで、午後6時以降の3人以上の私的な集まりが禁じられるほか、集会や行事も全面禁止となる。韓国メディアは「事実上、退勤後の私的な集まりを禁止しており『夜間シャットダウン』だ」と報じている。
感染状況が極めて深刻な状況の中、韓国国会の議長から驚くべき発言が飛び出した。パク・ビョンソク議長は公式訪問したイタリアで8日(現地時間)、「大韓民国はコロナ防疫模範国」とし、韓国人がイタリアに入国する際の隔離措置の免除を求めた。
パク議長は同日、マリア・カゼッラーティ上院議長と会談し、「今回の訪問を機に両国議会の指導者がコロナを克服できるというメッセージを発信し、両国の交流を活性化できるよう願う」とした上で、「(入国時の隔離免除に)一部のアジア国家が含まれたにも関わらず、大韓民国が入らなかったことは腑(ふ)に落ちない」と述べた。
パク議長が指摘した「一部のアジア国家」とは日本を意味すると見られる。
イタリア政府は先月、新型コロナに関わる新たな措置を発表。日本、米国、カナダなどからイタリアに入国する際、各国の保健当局が発行した証明書「COVID-19グリーン証明書」(グリーンパス)を提示すれば、基本的に自主隔離を不要とすることを決めた。
「COVID-19グリーン証明書」は、新型コロナウイルスワクチン接種証明、新型コロナウイルス感染回復証明、PCR検査または迅速抗原検査での陰性証明がこれに該当し、いずれかを提示することで、日本からの入国者は今月1日から隔離が免除されるようになった。
一方、韓国は、外交部(日本の外務省に相当)が先月末、「韓国の新型コロナの感染状況が全世界のどの国よりも安定している」と主張し、隔離免除の対象国に含めるようイタリア保健当局に伝達したが、対象国とはならなかった。
韓国紙・中央日報は「グリーンパスが日本には適用され、韓国に適用されないのは疑問だ」とした。その根拠に、ワクチン接種率が日本よりも高いことを挙げた。
パク議長はマリア上院議長との会談で、「大韓民国はコロナの防疫模範国で、ビジネスマンが仕事で往来する必要があっても、隔離のためにそれができない非常に深刻な状況」とし、韓国も対象国に含めるよう求めた。
しかし、感染者数が増えている状況で「防疫模範国」との主張は無理があると言える。
ムン大統領や側近たちは、これまで「K防疫」と称して機会あるたびに自国の防疫を誇示してきた。しかし今、政府の防疫政策に不満の声が上がっている。
保守系の最大野党「国民の力」のキム・ギヒョン院内代表は党会議で、「ムン大統領が昨年10月に『防疫状況が徐々に安定している』と話した2日後に第3波が始まり、昨年12月には『長いトンネルの終わりが見える』と言ったが、その直後、感染者が1000人台に増えて4日後に『非常状況』だと言葉を変えた」とし、「ムン政権の相次ぐ誤った判断で、国民の日常生活の回復が不透明な状況になっている」と指摘した。
日本など一部の国に「グリーンパス」による隔離免除を始めたイタリアだが、かつて国内の感染状況は極めて深刻で、ロックダウン(都市封鎖)も行った。
ここに来て、英国やイスラエルなど、ワクチン接種が進んで感染が抑えられたかに思われた国でも、感染力が強いとされる「デルタ株」による感染が拡大しており、イタリアでも確認されている。それだけに、「グリーンパス」による隔離免除の安易な対象拡大には慎重だということだろう。
韓国のワクチン1次接種の人口比率は30%ほどで、カナダ(68%)、イスラエル(65%)、米国(54%) よりは低いが日本とほぼ同じ。
人口100万人当りの新規感染者は日韓共に13人ほど、人口100万人当りの感染者数は日本が6,500人ほどで、韓国の3,200人の2倍ほど。人口100万人当りのコロナ死者は日本が0.2人で、韓国の0.04人の5倍ほどだ。
このような日韓の統計を考慮すると、コロナで「日本はOK」で「韓国はNG」ならば、確かに韓国は「腑に落ちない」ところがある。しかし、イタリアの「グリーンパス」実施の予告直後から韓国の外交努力にもかかわらず、結局は韓国が除外されたわけで、コロナ以外の要素も考慮されたと見た方が合理的である。
その要素は何だろうか。「二度と日本に負けない」ムン・ジェイン(文在寅)政権の圧力でイタリアがいずれ韓国にも「グリーンパス」を適用する可能性はある。しかし、昨年の1人当たりの国民所得がイタリアを追い抜いたとして、「G7」にはイタリアの代わり韓国が入るべきだと堂々と主張する成金ぶりの人々が声を高めている限り、諸外国から尊重されることはない。
約束を破り、一方的に「人権」と言う名の下、米国やドイツなどの諸外国を巻き込み「像」と「憎悪」を輸出する勢力が権力を握っている限り、コロナよりも厄介だ。
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