15日、韓国科学技術院(KAIST)は、パク・ヒョンギュ 生命科学工学科教授の研究チームが核酸のカット及び重合連鎖反応システムを活用したRNAウイルスの標的RNAを高感度で検出する新たな等温核酸増幅技術を開発したと発表した。
現在、新型コロナウイルスのようなRNAウイルスを検出するための標準的な方法として逆転写ポリメラーゼの連鎖反応(qRT-PCR)を使用している。この方法は免疫診断方法に比べ診断の正確性が優れているが、精巧な温度調節装置が必要で診断に掛かる時間が長く、装置を小さく作ることが難しい。専門の診断機器がある大きい病院や専門臨床検査室でだけ使用可能という限界もある。
研究チームはこれを改善するため核酸の切断及び重合連鎖反応システムによる等温核酸増幅技術を開発した。従来のナスバ(NASBA)等温増幅技術に制限酵素認識塩基配列が修飾されたプライマーを導入して、制限酵素及び活性DNAポリメラーゼを基にT7プロモーターを含む二本鎖DNAを指数関数的に増幅した。その結果、標的RNAを従来のNASBA技術に比べ100倍以上高い感度で検出した。
研究チームは、呼吸器細胞融合ウイルス(RSV)の遺伝子RNAを別途の予備処理なしで、早くて感度の高い検出技術の実用性も証明した。
パク・ヒョンギュ教授は「等温核酸増幅技術は新型コロナウイルスのようなRNAウイルスを早く診断できる分子診断システムを活用した機能性の高い技術だ。新型コロナウイルス臨床サンプル試験においても満足する結果をあげている」と述べた。
研究結果は先月16日、国際学術誌「ナノスケール(Nanoscale) 」に今年の24号表紙論文として選定された。
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