李舜臣将軍の肖像画の前に立つ徐教授(同氏提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
李舜臣将軍の肖像画の前に立つ徐教授(同氏提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国の広報活動などに取り組む誠信女子大の徐ギョン徳(ソ・ギョンドク)教授は21日、東京五輪に出場する韓国選手団が五輪選手村に新たに掲げた垂れ幕に日本の右翼とメディアが反発していることについて、「世界の人々に戦犯国のイメージが刻み込まれるのを恐れたためだ」との見解を示した。



 徐氏はSNS(交流サイト)上で、「日本は五輪を控え、横断幕の李舜臣(イ・スンシン)将軍の言葉とともに『壬辰倭乱』(文禄慶長の役)という侵略の歴史が世界に広く知れ渡ることが怖かった」と指摘し、李舜臣の肖像画の前で撮影した写真をアップした。李舜臣は壬辰倭乱の際に朝鮮水軍を率いて活躍した将軍。

 韓国選手団は先ごろ、李舜臣の言葉をまねた横断幕を掲げたが、政治的メッセージと受け取られ、撤去させられた。その後、「虎が下りてくる」と書いた垂れ幕を新たに掲げた。これは伝統芸能パンソリの演目「水宮歌」の一節で、国楽(韓国伝統音楽)フュージョンバンドのイナルチが再解釈して昨年発表のアルバムに収録したところ、韓国内外で大きな話題を集めた。

 この垂れ幕に関し東京スポーツ新聞は前日、「垂れ幕にも『反日論争』が勃発し、大きな波紋を呼んでいる」と報じた。日本では「豊臣秀吉が加藤清正に命じた『虎狩り』を暗示している」という指摘や、朝鮮半島の形をした虎の絵の東側に独島らしきものが描かれているのを「領土アピール」と批判する声があると伝えた。


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