北京市で人気のミルクティーショップ……ゴキブリがいても「気にしない」=中国(画像提供:wowkorea)
北京市で人気のミルクティーショップ……ゴキブリがいても「気にしない」=中国(画像提供:wowkorea)
暑い夏を迎え、若者のあいだで人気の「ミルクティー」の店がかき入れ時だ。

 中国国内のミルクティーについては、「上海市市場監督管理部門」が今年上半期、「1点点」「茶百道」「7分甜」「都可(coco)」「熊姫」などのミルクティー販売業者へ抜き打ち捜査を行い、食品ラベル貼付不備や衛生管理の不備(「冷蔵庫内の食品にふたがされていない」「食品と食品以外の物品が同じ場所に置かれている」など)が多くの店舗で見られたと発表し、話題となった。

 そこで今回、北京市にある人気ミルクティーショップ「奈雪的茶」を潜入取材した。

 その結果、北京市のミルクティー販売業者でも同様の問題があることがわかった。

 取材したのは「奈雪的茶 北京西単大悦城店」。取材初日、記者は指の爪ほどの大きさのゴキブリを発見。ゴキブリはパンのショーケース下部から厨房に侵入しようとしていた。しかし、その場にいあわせた店員は「大丈夫、気にしないでいい」と話した。

 「厨房にゴキブリがいることは普通のことだ」とその店員は話す。また、ほかの店員は「忙しいとそんなことに構ってられないんだよ」と述べた。

 「奈雪的茶 長安商場店」への取材では、一部が黒く変色したマンゴーが使用されているのを発見。しかし、同店のスタッフは「もったいないから、ちょっと処理して使おう」と、アルバイトの店員に黒い部分を取り除いて使うよう指示していた。

 記者はラベルなどの異物がミキサーにかけられたマンゴーに入るのも目撃したが、異物を除去した後でそのマンゴーは引き続き使用された。
  
 また、4時間以内に売らなければならない商品が時間内に売れず、時間表示ラベルを貼り換えている店員の姿も確認された。
  
  さらに、記者は店員が手袋を取り換えずに違う種類の食物を処理している状況も目撃した。彼らはほとんど手袋を交換しないようだった。客が多い時間帯には、店長や社員などが直接厨房で調理していたが、ほとんどの場合手袋を装着せずに素手で直接食材を処理していた。
 
 また、皿などをふく布きんはいつ洗うのかという記者の質問に、店員たちからは「洗う必要はない」との答えが返ってきた。テーブルをふく雑巾についても、きちんと交換されている気配はなかった。

 厨房の衛生状況も問題だ。店員たちは普段はほとんど掃除をせず、上司が検査に来る時だけ臨時に床掃除や整理をしているような状況だった。

 このような問題は「奈茶的雪」だけの問題ではない。以前から「北京市市場監督管理局」による抜き打ち調査でも、ミルクティー販売業者が消費期限を過ぎていたり鮮度の悪い食品を使用していることなどが判明し、処分を受けている。

 これらの問題について中国農業大学食品学院の朱毅副教授は、「多くの消費者が『デリバリー』でミルクティーを買っており、実際の店舗を見る機会が少ないことが、店舗の衛生管理などをおろそかにする原因となっている」と指摘した。

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