(画像提供:wowkorea)
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東京五輪での韓国代表女子バレーボールチームの活躍に注目が集まっている。代表チームは4日、準々決勝でトルコを3-2で破り、2012年ロンドン五輪以来の準決勝進出を決めた。きょう6日に行われるブラジルとの準決勝に勝利すれば、1976年のモントリオール大会での銅以来となる、五輪メダル獲得となる。

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早くも韓国バレーボール協会は「褒賞金」に追加して、「激励金」としてチームに1億ウォン(約960万円)を支給することを決めた。協会は「国民に感動を与えた代表チームを激励するため、連盟とチームが意思を共にし、追加決定を決めた」としている。

代表チームの躍進に合わせて、勝利の立役者としてメディアの注目を集めているのは、今大会の開会式で韓国の旗手も務めた主将、キム・ヨンギョン(金軟景)選手(33)だ。

韓国国内では「100年の1人の逸材」と言われる。2009年~2011年には日本の女子バレーボールチームJTマーヴェラスに所属していたこともあり、日本人バレーボールファンからの人気も高い。

五輪出場は、2012年のロンドン、2016年のリオデジャネイロに続き3回目の出場。今大会が自身にとって最後の五輪と決めている。

今大会では、先月31日に行われた予選の日本戦では5セットで30得点を挙げる活躍を見せたほか、準々決勝では強敵のトルコ相手に28得点を挙げ、チームの準決勝進出の立役者となった。

キム選手の活躍が日本でも伝えられるや、日本人ネットユーザーの間では、別の一面にも注目が集まった。キム選手が韓国人俳優パク・ソジュンと容姿が似ていると話題になり、「キム選手を見るたびにパク・ソジュンが浮かんで、試合(観戦)に集中できなかった」などといったコメントが上がった。俳優パク・ソジュン氏は、日本でもビデオオンデマンドサービス「Netflix」で配信され人気の韓流ドラマ「イテウォン(梨泰院)クラス」で、主人公のパク・セロイを演じている。

朝鮮日報によると、チームの躍進の要因には、外国人の監督、コーチ、分析官の結集が生かされているとの見方もある。イタリア出身のステファノ・ラバリニ監督は、選手経験はないものの、強豪・ブラジルのリーグで監督としてチーム4冠を達成する実績を残した。

スペイン出身のセザール・エルテナンス代表首席コーチは、バレーボール女子最高の名門チームであるトルコのワクフバンクSKの技術コーチとして手腕を発揮してきた人物という。

また、イタリア出身のアンドレア・ビアシオリ戦力分析官は分析プログラムを自身で作ったこともあるエンジニアで、監督とコーチと共に今大会で対戦する11か国の最近3年間分の試合を徹底的に分析している。

この「外人司令塔」・「3人の黒船」が結集してつくり上げた「データ・バレー」の成果は、先月31日の日本戦や4日のトルコ戦で、5セットまでのギリギリ接戦で発揮された。

韓国がきょう6日の準決勝で対戦するのは、過去の五輪で金メダル2個、銅メダル1個を獲得しているブラジル。強国相手だが、韓国チームにとって、1976年のモントリオール大会以来のメダル獲得がかかる試合で、主将キム選手率いるチームが、データに基づく戦術で勝利を手繰り寄せることができるか注目される。

スポーツと政治は分離されるべきだが、韓国の現実はそうでもない。発展途上国の時代から「スポーツ強国」を通じて「国威宣揚」(国威発揚)を狙ってきたエリート体育の韓国。特に半島統治の歴史を持つ日本に対して、「韓日戦」は文字通りの「戦争」である。日韓戦での敗北は韓国選手に過酷なものだ。

韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領は支持率アップの政治発言で「二度と日本に負けない」と公言してきた。常に世界最強のアーチェリーは別として、「国技」テコンドーを含め、不振が続いている。経済力で「世界10位以内」を自慢する韓国で、その国力に相応しい「五輪10位以内」が難しい状況まできた。

選手村に韓国が設置している垂れ幕「虎が下りてくる」の虎が象徴である韓国サッカーも不振。「日本を破って金メダルを」の野球は日本に劇的に負けて韓国国内では「戦犯論争」や「反民族行為論争」が続いている。「反民族行為」とは日本の半島統治時代に日本に協力する行為を指す用語で「売国奴」や「非国民」のような言葉。

今夜の女子バレーボールは、その意味でも大変な盛り上がりだ。「宿敵」日本を破り、トルコを破った勢いで、ブラジールまで破り決勝進出となるならば、韓国女子バレーチームは正に「救国の英雄」になる勢いだ。

今夜のブラジル戦の数時間前、ブラジルの攻撃手がドーピング問題でエントリーから排除されるとのニュースが入り、韓国では早々と念願の決勝進出の話までが出ている。韓国大統領の面子を立ててきた「3人の黒船」は、今夜「救国の英雄」になるだろうか。

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