以前は公園などの公共の場で在日韓国人をターゲットとするデモが発生してもこれを禁止するのが不可能であったが、これによって、今や可能となった。処罰条項が具体的に明示されず、実効性の有無について議論もあるが、一部の地方自治体は関連条例を作ると同時に、ヘイトスピーチに対する「罰金賦課」は勿論、「刑事処罰」まで出来るようにしておいた。このような法律制定、および条例制定による効果は大きい。
法律施行後、韓国人をターゲットとするヘイトスピーチを禁止する仮処分申請が裁判所により続々と受け入れられるようになり、被害を被った韓国人に対する賠償判決の頻度が増加した。被害を被った韓国人に対する賠償金額もまた高くなった。
おかげで韓国人に対するヘイト演説やデモは確実に減ったと判明した。インターネット空間で展開されるヘイト掲示物に対する規制は未だに不十分な水準だが、「ヘイトスピーチ解消法」施行から5年経過すると同時に、日本人の間では、韓国人に対するヘイトスピーチは法規に違反する恥ずかしい行為だという共通意識が形成された。
問題は韓国だ。日本の場合、嫌韓感情に捕らわれている日本人は相対的に少数派だ。それにも拘らず、5年前にこのような法律を制定した。しかし、国民の大部分が反日に捕らわれ、日本に対するヘイトスピーチが日常化した韓国には逆にこのような法規が無い。
2011年3月11日、東日本大震災が発生した。日本の地震観測史上最大のリヒター規模(マグニチュード)9.0だった。死亡者は2万人余り、30万人以上の避難民が発生した。
2011年9月27日、全州ワールドカップ競技場で韓国のKリーグ「全北現代」と日本のJリーグ「セレッソ大阪」との間の2011アジア・チャンピョンズ・リーグ(ACL)準々決勝の2回戦が開かれた。ところが試合中に巨大な紙の垂れ幕が観客席に掲げられた。このような内容だった。「日本の大地震をお祝いします」。
日本の東京オリンピックはコロナ禍事態に直面すると同時に、開催の可否が不透明だった。紆余曲折の末に開催の方向へ決定するにはしたが、大会準備に多くの混乱と支障が相次ぎ、開催国の日本が甘んじて担わねばならない困難は加重されていくばかりだった。
まさにこの時、隣国の韓国で始まったのが「東京オリンピック=放射能オリンピック」キャンペーンだった。「TOKYO 2020 OLYMPIC」と言う文字の背景に放射能防護服を着た聖火リレー走者の姿のポスターが製作された。ポスターは国内外へ発信された。
大学教授だというある者は「軍艦島の真実」と言う動画を制作し、2017年7月にニューヨークのど真ん中の電光掲示板の広告として7000回余りも上映した。ところが、その動画の中の写真の主人公が韓国人でなく日本人だと判明し、写真の中の場所も軍艦島とは全く関係の無い別の場所だった。
写真を撮った時期もまた、半世紀前もはるか以前の明治時代(1890年頃)と明らかになった。120人死亡したという主張までしたのだが、120人と言う数値の根拠の有無は別にしても、「120 Killed」と言う表現を用いた。120人が死亡したとしても労働災害による死亡なのに、あたかも誰かによって殺害(Killed)されたかの如く喧伝した。
韓国で展開される日本に対するヘイトスピーチ事例の内の三つを採り上げてみたのだが、他の事例まで一々列挙しようとすればきりがない。
「日本の大地震をお祝いします」と言う垂れ幕は当時、大きな反響を引き起こした。「セレッソ大阪」球団関係者らは試合中に激高し、アジアサッカー連盟(AFC)に正式にこの件を提訴した。「全北現代」側は公式謝罪文を発表せざるを得なくなり、地震祝いの垂れ幕によって、日本人は衝撃と共に、大きく傷つけられた。
「放射能オリンピック」ポスターもやはり大きな反響を招いた。日本政府は「東京オリンピックと福島の原子力発電所の事故被害地域を揶揄する行為」だと言って韓国政府に公式に抗議をした。
ニューヨークのど真ん中の軍艦島に関する広告で大きな物議を引き起こした教授だと言う者に対しては如何なる制裁も無かった。虚偽捏造広告で韓国のイメージを毀損させた重大な過ちを犯しておきながらも、法規が未整備なせいで、処分はおろか、警告さえ受けずにそのままやり過ごした。
「地震祝いの垂れ幕」、「放射能オリンピック・ポスター」、「軍艦島虚偽広告」がそれぞれ日本国内の嫌韓感情をどれほどたくさん拡散させる役割を果たしたかについては、具体的に確認する方法が無い。しかし事案の重大性(故意性、悪意性など)を勘案すれば、日本国内の嫌韓拡散にそれぞれ”赫々たる功績”を打ち立てた事だけは明らかなようだ。
嫌韓の拡散はブーメランとなって無辜の韓国人の被害へとつながる。韓国の反日は「受益者負担の原則」を徹底的に潜り抜ける。すなわち、反日する者が別におり、それによる被害を被る人が別に存在する。
例えば、観光地「明洞」の商人、観光従事者、漁民、日本ビジネス関係者、韓国企業、在日同胞などは、誰かの病的反日によってもたらされた被害を一方的に背負い込む立場となった。
公正な社会は「受益者負担の原則」が守られる社会だろう。公正な社会を実現する次元から、反日についても今後は「受益者負担の原則」が確実に適用されるようにならなければならない。
そのような「受益者負担の原則」の第一歩がまさにヘイトスピーチを牽制する法規を制定することだ。不十分でも、韓国にそのような法規でもあって初めて、今日のブレーキ無く暴走する病的反日を少しでも鎮静させられる。
反日の鎮静は自然と日本国内の嫌韓の鎮静につながる。そうなれば、何ら罪の無い(明洞の商人、漁民、韓国企業などの)被害もまた明らかに減って行くようになる。このような面から、ヘイトスピーチを牽制する法規は日本の為のものだというよりは、むしろ反日ブーメランによる韓国国内の被害者(明洞の商人、漁民、韓国企業など)を減らすのに寄与する韓国の為のものとなる。
このような法規があってこそ、ようやく大使館前の銅像やデモが無くなり、競技場内の憎悪を表現する垂れ幕が無くなり、浅薄なスポーツのセレモニーが無くなるだろう。
加えて、このような法規こそあって初めて、ニューヨークのど真ん中の虚偽捏造広告や、合法的な他国の軍艦旗を戦犯旗へと陥れるプロパガンダ活動に対しても責任を問えるようになる。
「反日無罪」と言う暴徒支配法はこれ以上許されてはいけない。このような暴徒支配法に便乗して切りの無い反日を展開すると同時に、それに伴う被害は無辜の人々に背負い込ませるようにする「職業的反日分子たち」は、この地から速やかに消えるべきだ。
反日する者に対しては、反日に伴う被害また責任を負わせるようにするのが真に公正な社会だ。「便をする者とそれを片付ける人は別々」(被害をもたらした者とそれを収拾する者が別々に存在する)であれば、絶対に公正な社会ではない。
懲罰的損害賠償を適用されるべき対象は、メディアでなく、無責任な言動で無辜の人々に被害を負わせるこの地の「職業的反日分子たち」だ。「職業的反日分子たち」を現在のように放置し続け、彼らのなすがままにそのまま放置すれば、韓国が「反日原理主義」と言う野蛮の泥沼にはまり込むのは時間の問題となる。
韓国に「ヘイトスピーチ禁止法」が早急に必要な理由だ。
※この記事は韓国の保守論客ファンドビルダーさんの寄稿文を日本語に翻訳したものです。韓国メディアには既に韓国語版が公開されています。翻訳の正確さに対する責任は当社にあります。
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