涙を見せたヌリ号の研究陣、「46秒…とても残念だ」=韓国(画像提供:wowkorea)
涙を見せたヌリ号の研究陣、「46秒…とても残念だ」=韓国(画像提供:wowkorea)
21日、韓国メディアの韓国日報によると、ヌリ号の打ち上げ成功を固く信じ、ベージュ色の航空ジャンパーを羽織った韓国航空宇宙研究院、科学技術情報通信部の関係者らは21日午後、記者会見の最中に、涙を見せたという。最も難題とされていた発射および1、2段目のロケット分離には成功したものの、3段目で燃焼時間が46秒足りず、最終目標を達成できなかったためだ。

「1、2段目の分離とフェアリング(衛星カバー)分離まで、すべてがぴったり合っていたが…。本当に残念です」(イ・サンリュル韓国航空宇宙研究院院長)

 宇宙ロケットが初の打ち上げで成功する確率は非常に低いといわれている。2000年代までに新しく開発したロケットを打ち上げた11カ国で、最初に成功した確率は27.2%にすぎない。専門家たちが「地球を離れながら学ぶことがもっと多い」と言うほど、ロケットの打ち上げは難題に上げられる。

 今回の打ち上げ失敗について、韓国政府は早急に原因究明にとりかかり、2回目の打ち上げに挑むと明らかにしている。

 21日、ソウル経済新聞によると、科学技術情報通信部は、正確な事故原因を究明するため、韓国航空宇宙研究院の研究陣や外部の専門家が参加する「打ち上げ調査委員会」を直ちに結成するという。3段目でエンジンが早期に終了した原因を正確に究明し、問題点を補完した上で、2回目の打ち上げを進める計画だ。

 2回目の打ち上げ予定日は来年5月19日。今回の打ち上げには1.5トンのダミー衛星が搭載されたが、2回目の打ち上げには0.2トンの性能を検証するための衛星と1.3トンのダミー衛星を搭載する。続いて2027年までヌリ号をさらに4回打ち上げ、信頼性を確保する計画だ。研究陣は、ヌリ号が衛星を目標の軌道に乗せることができなかったが、残念という思いより期待感を示した。

 政界からは今後の支援を約束し、期待の声も上がっている。

 21日、経済紙のイーデイリーによると、韓国の政界が韓国型ロケット「ヌリ号」の試験発射を祝ったという。国内技術で作った研究陣を励ますと同時に、最後の関門を乗り越えるための支援も約束した。

 韓国与党「共に民主党」のキム・ジヌク報道官は21日、ヌリ号打ち上げ後の会見で、「今日の試験発射の成果を来年5月に行う2回目の打ち上げの成功につなげることができるよう、残りの期間、十分な準備をお願いしたい」とし、「共に民主党はもう一度、関係者の皆様のご尽力に拍手と喝采を送り、航空宇宙産業を未来の革新成長動力として育成していくために、全面的な支援で後押しすることを約束する」と述べた。

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