日本の岸田文雄首相は26日、今月末に英国のグラスゴーで開かれる「第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)」に出席することを表明した。

31日は衆議院選挙の投開票を控えていることから、岸田首相がCOP26に出席するか否かについて日本メディアは注目していたが、首相は26日、「温暖化対策を経済発展や豊かな暮らしにつなげていく考え方は大変重要だ。COP26に出席し、議論に貢献していきたい」と述べた。11月1~2日に予定されている首脳級会合に出席する。首相就任後初めての対面外交の場となる。

首脳級会合では、温室効果ガスの排出量削減目標の設定などについて協議する。日本メディアの報道によると、オンラインでの出席や代理出席は難しく、日本国として脱炭素社会の実現に向けて取り組み意思を示すためにも、首相自らが直接出席する方向で調整が進められてきた。

韓国メディア・イーデイリーは「既にCOP26への出席を決めているムン・ジェイン(文在寅)大統領との(岸田総理の)首脳会談を行うかどうかに関心が集まっている」と報じた。

岸田首相は今月15日にムン大統領と電話会談を行った。岸田政権の発足から11日後のことだった。米国のバイデン大統領やオーストラリアのモリソン首相、中国の習近平国家主席などと相次いで電話会談を行う一方、ムン大統領との電話会談はなかなか行われない状況に、韓国メディアからはやきもきする声も上がった。

15日の日韓首脳の電話会談は約35分間にわたって行われた。両国首脳による対話としては6月に英国で開かれた先進7か国首脳会議(G7サミット)で当時の菅義偉首相とムン大統領が対面であいさつを交わして以来となった。

岸田首相は元徴用工問題について、1965年の日韓請求権協定を踏まえ「適切な対応を強く求める」と要請した。これに対しムン大統領は「請求権協定の適用範囲をめぐる法的解釈に違いがある」とし、「両国間で外交的解決を模索するのが望ましい」と述べたという。

一方で、北朝鮮の核・ミサイル開発などに対処するため、日韓や日米韓の連携を深めていくことに関しては、両首脳の意見が一致した。

また、ムン大統領は「虚心坦懐(たんかい)に話をしたい」と述べ、岸田首相に対し、対面での会談を呼び掛けたが、岸田首相は明確な即答を避けた。

日本メディアは岸田首相がCOP26に出席した際、各国首脳との個別会談も調整していると伝えている。一部韓国メディアはムン大統領との会談の可能性に注目しているが、日本側は15日の電話会談後、韓国ムン大統領との対面形式での首脳会談については「今のところ何も決まっていない」としている。

COP26で日韓の首脳が対面の会談が出来た場合でも、15日の電話会談のように「(韓国に)適切な対応を強く求める vs 外交的解決を模索」の立場は変わらないと思われる。対面になると、ムン大統領は岸田総理に外交的解決案として「代位弁済」を言い出すはずだ。

代位弁済とは、債権者(徴用工・募集工)と債務者(日本)の間に第3者(韓国政府)が入り、まず第3者が債権者に支払いを実行し、後ほど債務者に請求することである。日本としては応じる理由がないので「拒否」になると思われる。

韓国の次のカードは、「代位弁済」ではあるものの「日本に対する韓国政府の請求は無期限に伸ばし、実質、請求しない」ことと予想される。韓国のムン大統領は「日本に実害はないでしょう?」と説得するだろうが、今の日本は過去の日本とは違う。

1965年、当時の国家予算に匹敵する8億ドルを韓国に支払った日本でもないし、1993年、日韓関係の未来のために大人の対応をしていた日本でもない。また、首相が自ら政治的なリスクを背負ってまで韓国との合意に達していた2015年の日本でもない。

「先進国」の仲間入りを果たし、「G8」を狙っている韓国。こじつけで約束を破る「奇跡の論理」を開発し、日本を今の日本にしてしまったのが韓国政治家自身であることを、ムン大統領は理解しているだろうか?

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