16日(現地時間)ロイター通信など外信は、ファイザーが米国食品医薬品局(FDA)に経口治療剤「パクスロビド(Paxlovid)」の緊急使用承認を要請したと報道した。アルバート・ブーラCEOは「潜在的な治療法を患者に提供するために、迅速に努力している」とし「世界の他の規制機関と共に、米国FDAと申請書の検討に協力することを期待する」と明らかにした。
ファイザーは今回FDAに提出した研究は、高リスク者を対象におこなったと伝えた。ファイザーの臨床結果によれば、パクスロビドの服用者は、非服用者より、入院および死亡率を89%まで下げたことがわかった。
FDA外部諮問団は、今月30日に治療剤の服用対象、使用方法などを決定する予定だ。米国保健当局は、具体的にファイザーの申請をいつ受け入れるか明らかにしなかったが、少なくとも年末までに承認が下されると、ロイターは見通した。
パクスロビドがFDAから緊急使用承認を受ければ、米国で最初に使用される治療薬になる見通しだ。先月11日、米製薬大手メルクは、新型コロナ経口型治療剤「モルヌピラビル」の緊急使用承認を申請したが、まだ結論が出ていない状態だ。英国はことし4月、モルヌピラビルの緊急使用を承認した。
ファイザーは来月末までに、18万人分の治療剤を生産する予定だと説明した。来年末までには合計5000万人分のパクスロビドを提供できると付け加えた。ファイザーはこの日、FDA申請に先立ち、国連が支援する医療団体「国際医薬特許プール」(MPP)と、中低所得国95か国にパクスロビドの後発薬(ジェネリック)製造を許可する内容のライセンス契約も締結した。
ワクチン接種率が鈍化している米国は、新型コロナ経口治療剤の導入に力を入れている。米国は、ワクチンに対する信頼低下により、成人の完全接種率が70%水準にとどまっている状況だ。重症化リスクの高い未接種者に、治療剤が一つの代替として作用し、新型コロナからの被害を減少させる可能性があると、ワシントンポストは分析した。
ワシントンポストによると、バイデン米国大統領は、今週中に1000万人分のパクスロビド購入計画を発表する予定だ。これに先立ち米国政府は、FDA承認を前提に、メルクの治療薬約310万人分を22億ドル(約2,526億円)で購入することに決めた。
Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 78