2018年10月2日、執権与党である「共に民主党」の所属議員が旭日旗などの使用を禁止する法律の改正案を発議した。
旭日旗などの象徴物を掲揚した船舶が韓国領海を航行出来ないようにし、旭日旗などを象徴する服や旗、マスコットなどを制作・流布したり身に着けて外を歩いたりする者は、2年以下の懲役や禁固、または300万ウォン以下の罰金に処すというのが主な内容だ。
韓国でこの法律が発効されれば、韓半島有事の際、もしも在韓米軍や韓国軍が急きょ外部からの支援を必要とする状況に直面するようになっても、助けてやろうとやって来る日本の自衛隊の接近が禁止される。
これだけではない。空軍と海軍中心の在日米軍が保有する火力は強大だ。ところが在日米軍の各部隊の象徴物(マーク)をよく見れば、旭日旗の模様が入っているケースが非常に多い。であれば、いくら在日米軍の火力が強大でも、韓半島(※朝鮮半島)有事の際、在日米軍が在韓米軍や韓国軍を支援するために韓国の地に進入すること自体が禁止される。
加えて韓国国内に居住するあらゆる人は誰であれ、日差しが四方に伸びていくデザインや、それに類似する模様をいくら個人的に好きでも、今後はこのようなデザインや類似した模様を身に着けたり持って歩き回ったりしたら、逮捕されて2年間の懲役生活を送りうるようになる。これでは北朝鮮と大きく異なることの無い社会になるのだ。
韓国人はえてして、旭日旗をナチスの旗(ハーケンクロイツ)と比較する。しかし、この二つは互いに性格がとても異なる。ナチスの旗は人種虐殺という人類最悪の犯罪を犯したナチスと言う一介の政党の象徴物ゆえ、当然、憎悪の対象とされるべきであり、今日当然禁止されるべきだ。
しかし、旭日旗は違う。犯罪集団の象徴物ではなく、過去においては日本海軍の正式な軍艦旗であり、今日においては日本の海上自衛隊の正式な艦旗として合法的に存在する。
世界の人々がナチスの旗には一様に怒りの声を上げるが、旭日旗には全く怒らない理由は基本的にこのような理由だからだ。
旭日旗に向かって何ら根拠もなく「戦犯旗」だと言って烙印(らくいん)を押すことに忙しい韓国人は、であれば日章旗に対してはどうして何も言わないのか、とても疑問だ。「日章旗は構わないが、旭日旗はダメだ」という韓国人の認識は論理的矛盾に当たる。
太平洋戦争当時、日本軍は旭日旗より日章旗をはるかにたくさん掲げて戦争に臨んだ。米軍の老兵がかつて、戦争当時、日本軍からろ獲した物品を、今日、日本の遺族や子孫に返還するケースがしばしばあるのだが、返還する物品の大部分が「日章旗」だ。旭日旗ではない。
このような現実を勘案すれば、今日の韓国人は旭日旗よりはむしろ日章旗に更に大きく怒って初めて正常となる。でなければ最小限、旭日旗に怒るくらい、日章旗にも全く同じ水準で怒ってこそ初めて、論理的であり常識的だ。
結局、日章旗には何も言わず、旭日旗に向けてのみ怒っている今日の韓国人の心理は「日章旗の禁止は現実的に到底不可能なことなので、代わりに旭日旗にでも噛みついて初めて、怒りが少し収まるだろう」というつもりではないのか?
21世紀に、特定の国、それも自由陣営の友邦国が保有する合法的な艦旗に向かって、これほど汎国家次元で正常でない過敏な反応をするケースは、偏に「人種主義」の発露の為だということ以外には説明が付かない。
「旭日旗禁止法」は、一言で言って、人種差別的な属性を反映した時代錯誤的(前近代的)で時代に逆行する法律である。この法律は韓国自らを困難な状況にも陥れ得る自殺的性格(有事の際、外部からの支援を遮断)を有する「自殺行為」ともなりうる。
※この記事は韓国の保守論客ファンドビルダーさんの寄稿文を日本語に翻訳したものです。韓国メディアには既に韓国語版が公開されています。翻訳の正確さに対する責任は当社にあります。
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