タイのネットユーザーら、「H1-KEY」シタラのデビューに“怒り”(画像提供:wowkorea)
タイのネットユーザーら、「H1-KEY」シタラのデビューに“怒り”(画像提供:wowkorea)
韓国ガールズグループ「H1-KEY」が5日、1stシングルアルバム「ATHLETIC GIRL」の発売記念ショーケースを開催し、デビューを知らせた。

H1-KEY の最新ニュースまとめ

 「H1-KEY」はソイ、シタラ、リイナ、イェルで構成された4人組ガールズグループだ。グループで唯一の外国人メンバーであるタイ出身のシタラのデビューに、彼女の父親の生前の行動が物議を醸した。

 その理由は、シタラの父親で俳優・映画監督のサルンヨー・ウォングックラチャン氏は過去、タイ軍部政権を積極的に支持し、デモを導いたためだ。このデモを皮切りに、結局、文民政府は崩壊した。

 人権のためのタイ弁護士団体は昨年、民主化デモの過程で未成年者を含め155人が王室冒涜(ぼうとく)罪で収監されたと明らかにした。

 このような独裁政権を擁護した人物の娘が、軍部独裁政権で民主主義の花を咲かせた韓国でデビューしたため、タイ人の怒りを買っている。

 シタラはデビューショーケースで「いまのわたしは、どのような政治的思想も持っていない。この点を明確にしたい」とし「当時、わたしは幼く、その状況を理解できなかった。ただ、タイではさまざまな意見があり、すべての人々が平和に生活できることを望んでいる」と語った。

 父親の批判を娘にもすることは間違っている。しかし、シタラはアルバムの中のフォトカードで自分のロールモデルを「わたしの父MY PAPA」と明かし、父親によって被害を受けた多くの人を傷つけた。シタラのデビューに反対するタイのネットユーザーは、「シタラもその後、yellow shirts(主に既得権層で王室を擁護し、軍部と結託した勢力を指す言葉)のデモに参加した」とSNS写真を掲載した。

 現在もタイには民主主義に向けた市民が大々的なデモを続けている。そうしたデモにタイ政府は一段と強硬に鎮圧している。

 2020年10月、アイドルグループ「2PM」のメンバー・ニックンも反政府集会に対するタイ政府の暴力的鎮圧を批判。ニックンは自身のTwitterに「暴力は傍観できるものではない暴力は何の助けにもならない。みんな気をつけて元気に過ごしてほしい」と書き込んだ。当時、政府への抗議活動をしていたデモ隊に放水を開始し、強制排除した事態を言及したものだ。

 ニックンのタイ政府側の過剰鎮圧に対する声に、タイ人はニックンへの支持を表明した。

 独裁政府に民主化を求めるタイの民主化運動は、今も現在進行形だ。

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