中国保健当局の国家衛生健康委員会によると12日、前日の1日中、中国本土内の31か所の省・市・自治区(香港・マカオを除く)で221人の新型コロナウイルス感染者が発見された。このうち、地域内感染者は166人に達した。
特に、河南省における新規感染者は10日の87人に続き、11日には118人となった。このうちオミクロン株の感染者が出て、10日から封鎖された河南省安陽(あんよう)市の新規感染者は65人となった。
北京の隣にある天津では33人の感染者が出た。天津では11日正午(現地時間)までに97人の新型コロナウイルス感染者が報告されている。このうち感染者に分類されたのは49人で、15人は無症状感染者、33人は現在、医学的結果を待っている。
無症状感染者の中で症状が現われれば感染者に分類されるため、天津の感染者はさらに増えるものと思われる。
天津市政府は12日、全住民に対する2度目のPCR検査を実施するため、市内のすべての機関と企業、事業体にこの日午後休業するよう通知した。事実上の半日「シャットダウン」に入ったことになる。
中国の防疫当局は、来月4日に開幕する冬季五輪を控えて、天津で新型コロナウイルス感染者が増えると、緊張した様子を見せている。
また、安陽市は外地で働く地域出身者に春節(中国・中華圏における旧暦の正月・今年は2月1日)を迎えて、帰省することなく現地で春節を送って、電話やビデオ通話などで新年のあいさつをするよう勧告した。
また、PCR検査の目的を除いて住民の外出を禁止している安陽市は、すべての商店と配達サービスの営業を一時中断した。ただし、市民らの生活必需品の購入需要を満たすために、出入口まで配達を受け取れるようにした。
天津と安陽は中国で「オミクロン株警戒令」が出された場所だ。オミクロン変異株の感染が確認された安陽の感染者1人は、中国でのオミクロン株流入路となった天津で先月28日、安陽に移動したことが把握され、安陽市全体に今月10日から封鎖令が出されている。
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