日本政府による来年春の「福島原発処理水海洋放流計画」が、現在の準備状況を踏まえると「不透明だ」という内容が伝えられた(画像提供:wowkorea)
日本政府による来年春の「福島原発処理水海洋放流計画」が、現在の準備状況を踏まえると「不透明だ」という内容が伝えられた(画像提供:wowkorea)
日本政府は、来年春から福島原子力発電所の処理水を海に放流する計画であったが、現在の準備状況を踏まえると、放流開始の時期は不透明な状況となっている。

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日本の朝日新聞によると昨年4月に菅義偉内閣(当時)は「福島第1原子力発電所から発生している汚染水を多核種除去設備(ALPS)により浄化させ、その処理水を海水で希釈して、2023年春から福島の海に放流する」という計画を発表していた。

原発の運営企業である東京電力は汚染水をALPSで浄化させ、発電所の敷地内の貯蔵タンクに保管し続けている。今月20日現在、保管中である処理水はタンク貯蔵量の94%を占め、来年春には100%になるものとみられる。

そのため日本政府と東京電力は「来年春から処理水を放流する」という計画を立てたのだが「このための準備が順調に進んでいない」と朝日新聞は伝えた。

日本政府は処理水放流の安全性に対する保証を受けるために、IAEA(国際原子力機関)に調査を依頼した。これにより先月韓国と中国などを含めた11か国の外部研究者などが参加するIAEA調査団が日本を訪問し、現地調査をする予定であった。

しかし新型コロナウイルス感染症“オミクロン株”の拡散により、訪日は延期された。日本政府はことしの春頃に調査団が訪日できるようIAEAと接触しているが、オミクロン株が依然として猛威をふるっていることから、訪問日程を定めることは容易ではないことが伝えられている。加えて東京電力は、当初昨年6月に処理水の海洋放流実施計画の審査を日本原子力規制委員会に申請する計画であったが、計画より6か月も遅れた先月になって申請した。

さらには、処理水放流のための東京電力の設備工事も遅れている。当初ことしの初めに始まる予定であった海底トンネル工事などの着工時期は6月に延期された。東京電力は海水で希釈した処理水を1キロメートルの長さの海底トンネルで放流する計画である。日本政府の関係者は「1年未満の期間に、海底トンネルを掘るのは無理だろう」という見解を示したと、朝日新聞は伝えた。

一方、現地の漁民団体などは風評被害を懸念して処理水の海洋放流に反対していることも、放流準備が加速化できない理由としてあがっている。また「福島第1原発から発生している汚染水をALPSで浄化処理しても、放射性物質であるトリチウムは除去されない」という理由から、韓国と中国などの周辺国も処理水放流に反対している状況である。

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