匿名のハッカー「P4x」はこの日、米国のIT専門メディア「ワイアード」とのインタビューで、北朝鮮に対してDDoS(分散型サービス妨害)攻撃を行ったと主張した。
先月26日のDDos攻撃で、北朝鮮のほぼすべてのウェブサイトがダウンした。この攻撃は一国のサイバー作戦ではなく、Tシャツとパジャマ姿のハッカーが一人で試みたことだった。
北朝鮮にはその後も接続障害が発生している。米国の北朝鮮専門メディア「NKニュース」は、攻撃が3日朝まで続いたと報じた。
ハッキングの理由は、約1年前に自分を攻撃した北朝鮮ハッカーたちに報復するためだった。昨年1月、北朝鮮のハッカーらは、ソフトウェアの弱点に関する情報を盗む目的で、西側のセキュリティ研究員らを狙ってハッキングを試みた。このハッカーもその標的の一人だったという。
当時、直接的な被害は免れた。しかし、このハッカーは個人を相手にした国家レベルのハッキングに対し、米政府の不十分な対応に不安を感じたため、直接行動することにしたという。
この米国人ハッカーは「北朝鮮のネットワークが依存するサーバーとルータに弱点が発見され、一連のDDoS攻撃が可能だった」と主張している。現在は「北朝鮮のシステムに対するハッキング攻撃を自動化した状態だ」と付け加えた。
また「今まではテストの目的と弱点を探すことに集中していたが、これからは実際に北朝鮮のシステムをハッキングして情報を盗み、専門家たちと共有する予定だ」と述べた。「他のハッカーを募集して集団行動に出ることも考えている」とも話した。これを知らせるためのダークウェブ(特殊ウェブブラウザを通じてのみアクセスできるウェブ)も作ったという。
一部ではハッカーの報復が、適切でなかったという指摘が出ている。
当時、同様に北朝鮮によるハッキングの標的になった元米国家安全保障局(NSA)ハッカーのデイブ・アイテル氏は、北朝鮮に対する今回の攻撃が西側の機密活動を妨害している可能性を提起し、生産的なアプローチではないと指摘した。
さらに、このような行為は、国際社会にとって危険を増加させるだけだという専門家の意見もある。
米コロンビア大学サイバー紛争研究員のジェニー・ジョン氏は、NKニュースに「もし北朝鮮がDDoS攻撃を米国の指示と受け止めたら、これは大きな誤解を生み、米国への報復にもつながる」と警告した。
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