ソウル市内の大気中の微小粒子状物質(PM2.5)濃度が、米国環境保護庁(EPA)の基準値の3倍近くに達していることが分かった。PM2.5は直径2.5マイクロメートル以下で、ぜんそくや慢性気管支炎、心臓疾患などを引き起こすとされる。
 ソウル大学保健大学院のイ・スンムク教授の研究チームは8日、ソウル市内で2003年3月から2004年2月まで合計195回にわたり大気中のほこりを採取し、PM2.5の大気中濃度を測定し構成成分を分析した結果を明らかにした。それによると、年平均濃度は1立方メートル当たり43マイクログラムで、EPAの大気環境基準、年平均15マイクログラムの3倍近くに相当した。EPAが定める24時間ベースの基準65マイクログラムを超える日も全体の15%に達したという。

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 米国ではPM2.5が人体に及ぼす影響を考慮し、大気中の濃度基準を24時間では1平方メートル当たり65マイクログラム、年平均では15マイクログラムと定めているが、国内では基準ができていない。

 ソウル市内の季節別のPM2.5濃度は、春が46.5マイクログラムで最も高く、秋が44.7マイクログラム、冬が41.8マイクログラム、夏が38.2マイクログラムの順だった。PM2.5の構成成分別の質量を見ると、最も高いのが有機性炭素(OC)で24%、そのほか、イオンや汚染源から直接排出された元素状炭素(EC)が含まれている。

 また、スモッグがない場合は1平方メートル当たり34.7マイクログラムだが、スモッグ発生時には86.7マイクログラムへと2.5倍に上がることも明らかになった。


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