日本による輸出規制から2年6か月…電気自動車用のバッテリーパウチの国産化に成功=韓国報道(画像提供:wowkorea)
日本による輸出規制から2年6か月…電気自動車用のバッテリーパウチの国産化に成功=韓国報道(画像提供:wowkorea)
日本が韓国に対する輸出規制措置を行ってから2年6か月で韓国が日本からの輸入に100%近く依存していた電気自動車(EV)用バッテリーパウチの国産化に成功した。電気自動車用のバッテリーパウチは二次電池を保護する最終外装材で、アルミニウムフィルムに表面処理と合紙、コーティング工程を経て製造される。

100% の最新ニュースまとめ

 特に日本の輸出規制後、韓国の素材・部品・装備に関する主要品目の日本依存度が低くなったことが分かった。日本は2019年7月に韓国への半導体重要3大品目(フッ化水素、フッ化ポリイミド、極端紫外線(EUV)用レジスト)の輸出規制に踏み切った経緯がある。

 先月28日の産業通商資源部による発表内容によると、主要100品目の対日依存度は、2019年の30.9%から2021年には24.9%まで約6%ポイント低くなった。

 フッ化水素の輸入額は2019年の3630万ドル(約42億円)から昨年は1250万ドル(約14億円)へと66%減少し、EUV(極端紫外線)用レジストは輸入先の多角化によって対日依存度が50%を下回った。フッ化ポリイミドも代替素材の採用によって、対日輸入品の需要が事実上ない状況だ。

 これによって、素材・部品・装備全体の日本依存度は、2019年の17.1%から昨年には史上最低水準である15.9%にまで下がった。これは韓国政府主導の素材・部品・装備支援強化政策の影響だというのが業界内外の評価だ。

 韓国政府は日本が韓国に対する輸出規制政策を開始した直後の2019年11月に『素材・部品・装備協力モデル』を導入し、計45モデルを発掘、2025年までに約3800億ウォン(約365億円)の研究開発(R&D)資金を支援することにした。また、環境・労働などの規制特例、税額の減免など税制・政策金融などもパッケージで支援している。

 栗村(ユルチョン)化学はこのような「素材・部品・装備協力モデル」の成果事例として挙げられる。ユルチョン化学は日本からの輸出規制後、韓国国内の二次電池会社と持続的に協力し、全てを日本から輸入している電気車用バッテリーパウチの国産化に成功した。ユルチョン化学は電気車用二次電池パウチ素材の国産化とともにパウチの生産装備も国産化し、年間で最大1億平方メートルのパウチ生産が可能になった。

 これを受け、バッテリー完成品が製造競争力に比べて劣っているといわれてきた二次電池関連の素材・部品・装備分野の競争力向上が期待されている。韓国政府はこの課題に国費73億ウォン(約7億円)を支援し、技術開発の政府出資、政策金融の支援、税制支援、人材支援、行政手続きの迅速処理などで研究を支えた。

 産業通商資源部のムン・スンウク長官はこの日、ユルチョン化学の安山工場を訪れ、「過去2年余りは韓国の素材・部品・装備産業の跳躍の足場を築く貴重な時間だった」とし、「供給網、炭素中立、デジタル転換など韓国の産業経済が直面する課題を解決するのに寄与できる素材・部品・装備産業になるよう努力する」と強調した。

Copyright(C) herald wowkorea.jp 84