コロナ感染者や隔離者の投票が波紋を広げている=(聯合ニュース)
コロナ感染者や隔離者の投票が波紋を広げている=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国大統領選(9日投開票)の期日前投票(4~5日)の管理がずさんだったとの声が高まり、中央選挙管理委員会が謝罪に追い込まれた。一部では「不正選挙」と指摘する声も上がっており、与野党も厳しく批判している。

 問題になったのは新型コロナウイルスの感染者や隔離者の投票。感染防止のため投票用紙を投票箱に直接入れることができず、選挙管理委員に手渡す方式で投票を行ったが、その後の管理がずさんだった上、予想以上に時間がかかり「不正選挙」の声も飛び出した。期日前投票は5日午後6時に終わるはずだったが、締め切りが約4時間遅れた。

 

 与野党は選挙管理委員会を厳しく批判するとともに再発防止を求めた。青瓦台(大統領府)もまた戸惑いを隠せずにいる。選挙管理委は独立機関ではあるが、選挙を公正かつ安全に実施することは政府の責任でもあるからだ。

 選挙管理委は6日、「期日前投票でコロナ感染者に不便をかけ非常に残念で申し訳ない」との立場を発表した。しかし、「すべての(投票)過程には政党推薦の参観者の参観を保障しており、決して不正の余地はない」と強調した。

 与野党は選挙管理委のずさんな管理を批判し、真相解明を求めている。

 与党「共に民主党」の総括選対委員長を務める李洛淵(イ・ナギョン)元首相は「感染者と隔離者が急増したため大変だっただろうが、それは誰もが知っていたこと。本当に2022年大韓民国の選挙管理委なのか。非常に失望した」と批判した。

 最大野党の「国民の力」は真相の解明とともに、選挙管理委員長と事務総長の辞任を求めている。

 「国民の力」の権寧世(クォン・ヨンセ)選対本部長は「小学校の学級委員選挙でさえ、こんなにずさんではない」と指摘。事実関係を調べ、国民が参政権の保障を受けられなかったことへの責任を必ず問うと強調した。


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