会社名から「重工業」を外す韓国企業…華やかな変身は可能か(画像提供:wowkorea)
会社名から「重工業」を外す韓国企業…華やかな変身は可能か(画像提供:wowkorea)
韓国大手の重工業企業では、社名から「重工業」を外し始めている。これまでの主力事業に分野を限らず、拡張の可能性と価値を盛り込むというのが理由だ。

 韓国トゥサン(斗山)グループの中核子会社である斗山重工業が、社名変更を進めているという。今年1月、「斗山エナビリティー(Doosan enerbility)」に商標およびドメイン出願を完了した。

 社名の「エナビリティー」は、エネルギー(energy)と可能性(ability)が結合したものだ。新しい社名には、水素エネルギーをはじめ環境にやさしい発電事業を発掘し、デジタル革新を通じて競争力を高めるという抱負が盛り込まれているという。火力・原子力発電設備と淡水化プラントを中心に、新事業を強化するとの見方が強まっている。

 斗山グループは先月、革新の意志を盛り込んだ新しいCI(コーポレート・アイデンティティ:ロゴやカラーなど視覚的シンボル)も公開した。これまでの3色ブロック(スリースクエア)を取り除き、人間的で信頼を与えるという意味で「エンデバーブルー(Endeavour Blue)」色を新たに施した。

 一方、現代重工業も「HD現代」に社名を変更する。新たな社名には現代重工業グループのアイデンティティである「重工業」ではなく、エネルギー(Human Dynamics)と夢(Human Dreams)が含まれた。社名には投資持ち株会社としての役割を強化し、製造業中心のイメージから脱するだけでなく、技術中心グループに生まれ変わるという意志が盛り込まれている。

 現代重工業は今月24日、取締役会で社名変更の案件を議決し、来月28日の定期株主総会で最終的に確定する。

 同社もこれまで新事業分野に対して、投資を続けている。2020年、船舶自律運航ソリューション専門会社「アビカス」を設立した。昨年は、韓国で初めて船舶の完全自律運航に成功している。また、同年3月には韓国投資公社(KIC)と1兆ウォン(約944億円)規模の共同投資を業務協約し、先導的技術力を備えたグローバル企業の買収や投資に乗り出している。

 昨年下半期には、投資専門子会社の現代未来パートナーズを通じて、モバイルヘルスケアサービス企業の「メディプラスソリューション」を買収した。デジタルヘルスケア・バイオ分野の有望ベンチャー企業を発掘・育成するため、未来アセットグループと340億ウォン(約32億円)規模の投資ファンドも造成している。
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