慰安婦を象徴する少女像をバスに乗せてソウル市内を回っていた時期もあった。(画像提供:wowkorea)
慰安婦を象徴する少女像をバスに乗せてソウル市内を回っていた時期もあった。(画像提供:wowkorea)
2019年8月2日、日本政府は「ホワイト国」(輸出管理優遇措置対象国)から韓国を除外する決定を下した。「ホワイト国」対象の国家は、日本から戦略物資を輸入する時に日本政府が実施する輸出審査が簡素化される。現在、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ21か国、オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチンの26か国がホワイト国の対象だ。一言でいえば、ホワイト国は日本政府が信頼できると判断した安保友好国だとみることができる。

 韓国が、ホワイト国から除外されたのは自業自得だ。韓国は日本の隣国として最小限の信頼すら見せられず、日本に向けて非常識で非礼な態度を一貫した。国家レベルで同じ自由陣営の隣国に向けて露骨に敵対心をあらわにして中傷することに血眼になっている国家は、今日の地球上で韓国が唯一だ。

 相手が日本なら韓国は理性を失う。駐韓日本大使館と領事館の前に慰安婦像を立てて誇らしげにし、国内外に慰安婦像を拡散させることに没頭する韓国人の精神世界は「理性を失った場合」の代表的な事例だと言える。理性を失えば、非礼が続出することになる。韓国が、コロナ禍という困難な環境の中でオリンピックを開催する隣国の日本を助けるどころか、あらゆることに刺激し、中傷する態度で一貫したのは、非礼の代表的事例だとみることができる。非礼が繰り返されれば、醜態につながる。すでに実効支配している独島(日本名:竹島)を利用して、果てしなく日本を侮辱し、刺激する行動と、日本の世界遺産登録を妨害する目的でプロパガンダを展開する行動は、醜態の代表的な事例だ。

 このように相手が日本なら理性を失い、非礼と醜態を見せる韓国が、慰安婦と徴用工問題に関して、国際法に反する判決を下すのもおかしなことではない。このような側面において、日本が韓国をホワイト国から除外したのは当然のことだ。むしろ遅い感じもある。韓国の今のような悪い姿が続くなら、韓国は永遠に日本のホワイト国の対象になれない。

 3月4日、韓国のマスコミは「アメリカ政府がロシア向けのFDPR(外国直接製品規則)免除国家リストに韓国を含めることにした」と一斉に報じた。FDPRは、外国の企業がアメリカの技術やソフトウェアなどを利用して作った製品(半導体、コンピューター、通信装備など)をロシアに輸出する場合、いちいちアメリカ政府の許可を取るようにする規則で、ウクライナを侵攻したロシアに対する制裁として、アメリカが取った措置の一つだ。この規則が適用されれば、ロシアに各製品を輸出する世界各国の企業は大きな不便を強いられる。事実上、ロシア向けの輸出が中断される事態となるのだ。

 2月24日、アメリカ政府はこのようなロシア向けのFDPRを発表し、一方でFDPRの適用を受けない免除国家リストを公開した。アメリカが発表した免除国家は、ヨーロッパ連合27か国、日本、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの32か国だ。日頃からアメリカ政府が信頼できると判断した国家だ。一言でいえば、アメリカ版ホワイト国リストだ。

 ところがアメリカ政府は、ここから韓国を除外した。理由がある。ロシアのウクライナ侵攻に関して韓国が徹底して自己中心的な態度を見せたからだ。世界の主要国が積極的にロシアに対する制裁措置に着手している時、韓国は消極的な態度で一貫したのだ。

 韓国は、1950年にロシアと中国の支援を受けた北朝鮮の侵攻で危機に陥ったが、アメリカなど国連の決定的な支援のおかげで起死回生をした。ところが、今日の韓国はアメリカに非協力的で、むしろロシアや中国に好意的だ。「恩知らず」ということ以外には説明できない。ロシアのウクライナ侵攻は、人類の普遍的正義に大きく反することだ。そのため、中国や北朝鮮などわずか数か国を除く世界の大部分の国家が同じくロシアを批判し、制裁をするのに積極的に賛同している。対ロシア制裁に消極的な韓国の態度は、韓国に普遍的な正義、もしくは普遍的な人類愛が果たして存在するのか疑問を抱かせる。

 韓国は、普遍的な正義や人類愛よりは、目の前の利益の方を重視する国家だと批判されても何も言えない。韓国は、「ヒグマ事業」という名前で20年以上続いているロシア軍事武器導入事業や、人工衛星をロシアの発射体(ロケット)を利用して打ち上げること、韓国産半導体や自動車、携帯電話のロシア向け輸出など目の前の利益のために、ロシアに対する制裁をためらっているのだ。

 日本の場合、ロシアを相手に北方領土問題を協議していかなければならないため、世界のどの国よりもロシアを刺激してはいけない立場だ。しかし日本はためらうことなくロシアに対する制裁に出た。ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに、目の前の利益を追求する韓国の姿と、普遍的な正義と人類愛を追求する日本の姿は対照的となった。韓国は今回、「自己中心的な国家」、「ご都合主義的国家」というイメージを表すダメヅマリに置かれたのだ。

 したがって2月24日にアメリカが発表した「輸出規制措置免除国リスト」に韓国が除外されたのは当然のことだ。韓国は、ロシアに向けた国際社会の怒りが高まると、やっと事態の深刻性に気付き、仕方なく対ロシア制裁に賛同することにした。同時に、韓国政府はあたふたとアメリカに高位級人事を派遣し、ホワイトハウスおよび商務省の中心的人物と相次いで接触して韓国をアメリカの「輸出規制措置免除国リスト」に含めてほしいとせがんだ。そして3月3日にようやくアメリカ側から前向きな答えを得たのだ。これに対して韓国のマスコミは3月4日、一斉に「アメリカの輸出規制措置免除国リストに韓国も含まれた」と報じた。

 今日、韓国が経済的に発展したのはアメリカと日本の決定的な支援のおかげだ。しかし今日の韓国はその恩を忘れ、北朝鮮や中国、ロシア側の陣営に合流しようとするような非常識的な態度を見せている。日本に向けては敵対心を抱き、中傷し、けなすことを繰り返している。アメリカの政策には非協力的だ。

 このような韓国の態度を考えると、日本のホワイト国から韓国が除外されたのに続き、アメリカのホワイト国からも除外されたのは決して偶然ではない。同じ脈絡で、韓国が日韓通貨スワップ協定(700億ドル)の終了に続き、米韓通貨スワップ協定(600億ドル)の期間延長に対してアメリカから断られたのも偶然ではない。

 恩知らずで目の前の利益ばかり追求するわがままでご都合主義的な国家に対しては、いくら日本やアメリカでも無限の辛抱強さを発揮するのは困難だ。日本とアメリカが、ホワイト国から韓国を除外したのは韓国に対する我慢の限界に達したという兆候の一つとみられる。

※この記事は韓国の保守論客ファンドビルダー氏の寄稿文を日本語に翻訳したものです。翻訳の正確さに対する責任は当社にあります。

※ファンドビルダー氏:ソウル出身。高麗大学卒。韓国人が幼い頃から学び、聞き、見てきた日本関連情報の大部分が歪曲、誇張、捏造などで汚染された状態であることを残念に思い、真実を知らせる趣旨でコラムを書いている。慰安婦、徴用、外交・安保、経済など様々な分野を扱う。


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