ソウル交通公社、セウォル号事故の追悼広告を「公社の政治的中立性の妨害」と判断して掲載の承認をせず(画像提供:wowkorea)
ソウル交通公社、セウォル号事故の追悼広告を「公社の政治的中立性の妨害」と判断して掲載の承認をせず(画像提供:wowkorea)
韓国セウォル号沈没事故の真相究明を訴える海外在住韓国人によるネットワーク「4.16海外連帯」が、事故から8年になることし4月16日を追悼するため、ソウルの地下鉄3号線と4号線に広告掲載を進めていたが、ソウル交通公社が許可しなかった。

 4.16海外連帯は、広告掲載のため広告会社を通じて2月16日に広告掲載審議を要請した。ところが広告審議委員会は今月10日、地下鉄広告掲載不承認を通告。ソウル交通公社は、外部委員で構成された広告審議委員会を開き、審議委員9人全員が広告は政治的だという理由で不許可の意見を出したという。

 委員会は「政治的主義、主張、政策が表出されており、公社の政治的中立性の妨害になる素地がある」と明らかにした。

 しかし4.16海外連帯や市民は、広告に特定の政治家や政党が関連した内容はなく、政治的中立性を棄損していないとしてソウル交通公社を批判した。

 4.16海外連帯が審議のために提出した広告の文句は以下の通りだ。



みんな、元気にしてる?

今も知りたいです
なぜ救えなかったのか
真実を明らかにすること
生きている私たちの役割です



 この広告は、2014年の事故当時からセウォル号事故真相究明や責任者処罰のために活動をしてきた4.16海外連帯が犠牲になったダンウォン(檀園)高校の生徒たちの安否を尋ね、追悼する内容だ。4.16海外連帯はセウォル号事故を忘れない世界中の人たちのネットワークだ。広告は特定の政党を支持したり、批判したりする内容ではない。

 「意見広告」の場合、広告版に「広告主意見」や「公社の意見ではない」などを明示し、政治的中立性の物議を解消できるにもかかわらず、広告掲載を承認しなかったのだ。

 東京在住のオさんは「広告審議委員会がセウォル号事故を政治的に見ていること自体が問題」、名古屋に在住のイさんは「政治的だという言い訳で、自由な市民の発言権を勝手に阻止できないようにしなければならないと思う」と述べた。米・ノースカロライナ在住のユさんは「広告審議委員会は歴史に逆らう政治的選択をした」と批判した。

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