北朝鮮、韓国地方選挙を前にして、保守系政党を猛批判…「まるで動物の争いだ」(画像提供:wowkorea)
北朝鮮、韓国地方選挙を前にして、保守系政党を猛批判…「まるで動物の争いだ」(画像提供:wowkorea)
6月1日に行われる韓国地方選挙が1か月後に迫った中、新政権で野党から与党となる保守系政党「国民の力」に対し、北朝鮮はメディアを使って連日非難を浴びせている。

 北朝鮮宣伝メディア「メアリ」は1日、「先日、国民の力が地方自治体選挙に送り出す17人の広域自治体長(市長や道知事)候補を確定した。しかし、候補の推薦をめぐり、党内部で葛藤や争いが絶えない」と報道した。

 同メディアは、キム・ウンヘ(金恩慧)議員がユ・スンミン(劉承旼)元議員に勝ったキョンギド(京畿道)知事候補の党内予備選に注目した。

 同メディアは「京畿道知事候補の党内予備選で、ユン・ソギョル(尹錫悦)次期大統領の側近である金氏に敗れた劉氏が、『尹錫悦との対決で馬鹿のように、また負けた』『公正も常識もない党内選挙だった』『尹錫悦の側近たちが組織的に後押しした』と不満を示した」と伝えた。

 劉元議員は京畿道知事の党内予備選で敗北した後、尹次期大統領の意中を示す、いわゆる「尹心」が働いたことを迂回的に批判した。

 このほか、キョンサンプクト(慶尚北道)、チュンチョンプクト(忠清北道)、カンウォンド(江原道)、チェジュド(済州道)の知事候補を決める党内予備選について「公認管理委員会の決定で予備選に出られなかった候補らが党のやり方に反発し、無期限の断食や小競り合いを起こした。一部は離党し、無所属で出馬しようとしている」と報じた。

 また、「これについて南朝鮮の人々は、まるでえさをほしがる動物の争いだとして嘲笑している」と主張した。

 同メディアは先月26日にも韓国の地方選挙について、「最近、国民の力の内部で、地方自治制選挙を前に『尹心』で物議を醸し、内部での反発が激しくなっている」と非難した。

 同メディアは江原道と忠清北道、京畿道、ウルサン(蔚山)、テジョン(大田)などの例を取り上げ、「尹錫悦と縁のある人が予備選で当選し、尹錫悦を助けた人が間接的に支援を受けていると物議を醸している。党内部で候補者間の神経戦と非難がさらに激しくなっている」と主張した。

 また、韓国側専門家の話を引用し、尹次期大統領と親しい人が多数出馬することになった公認審査の結果について、「尹錫悦が掲げた公正と常識が、どのようなものなのか明らかになった」、「今後、尹心の働きで党内部は穏やかではないだろう」と評価した。

 北朝鮮の宣伝メディアによる非難攻勢は、第20代大統領選挙によって保守政権が発足するようになったため、地方選挙を前に韓国内の葛藤を誘発しようとする意図と解釈される。
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