5日、複数の韓国政府関係者によると、北朝鮮当局は前日の午前を期して一時的に住民の外出を禁止する措置を取ったものの、この日解除する動きを見せたという。外出禁止令が適用された具体的な地域は確認されなかった。
韓国政府は、外出禁止令が最近、北朝鮮各地で熱病患者が発生したことと関連があると見て追加分析中だという。熱病は腸チフスのような水因性疾患による可能性がある。
北朝鮮は飲料水のインフラが劣悪なうえ、新型コロナウイルス感染症防疫のための国境封鎖で医薬品輸入量が急減し、水因性伝染病が拡散しやすくなっている。昨年10月、韓国の国家情報院は北朝鮮に水因性伝染病が拡散していると国会情報委員会に報告している。
新型コロナウイルス感染症の主な症状である発熱も見られる点でコロナ感染者が出た可能性も排除できない。北朝鮮は現在までコロナ感染者は1人もいないと主張している。
北朝鮮は国境を接した中国で新型コロナウイルス感染症の拡散傾向が大きくなり、1月にようやく再開した中朝間の貨物列車の運行も最近は中断するなど、防疫に神経をとがらせている。さらに先月15日にはキム・イルソン(金日成)元国家主席の生誕110周年、25日には朝鮮人民革命軍創建日90周年などに大規模な人材が集まる慶祝行事を相次いで開催したため、新型コロナウイルス感染症の拡散を恐れ、一時外出禁止令を下した可能性がある。
しかし、1日で外出禁止令が解除されたことから、新型コロナウイルス感染症の拡散による措置ではない可能性が高いと見られる。
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