研究対象となる韓紙の製作道具、すだれと足踏みは、米国の製紙研究家であるダード・ハンター氏が1993年、ソウル市のセゴム(洗剣)亭付近にある韓紙工房で収集したもので、同氏の著書に掲載されて知られることになった。
同院とチョ・ヒョンジン韓紙研究所は、文献と現地にある実物の調査を通じて、このすだれと足踏みは、紙をすく技法の1つ「ためずき」用の道具であり、韓紙の製作にもこの技法が使われていたことを明らかにした。
紙をすく際はまず、2人が足踏みの縦方向に沿って向かい合った後、すだれの両端に、長さ120センチメートル、縦と横が2.5センチメートルの角材を1つずつ置き、両手でつかむ。その後、水に混じった紙の原料を足踏みですくと、角材2つとすだれの両端にある木材2つが、囲み枠として作用する。水がすだれを通過しつつ、原料はすだれの上に残るという仕組みだ。
韓紙の技法は「流しずき」以外、とくに伝わっているものはない。現在さまざまな工房が使うためずきの手法は、日本の植民地時代に普及が進んだ日本式の技術となる。
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