28日、韓国石油公社の原油価格情報サービス「オフィネット」によると、27日時点でガソリンの平均店頭価格は1リットル当たり2003.83ウォン(約203.25円)、軽油は2004.75ウォン(約203.34円)だった。これはそれぞれ前日より2.30ウォン、0.90ウォン値上がりした価格だ。26日午前、ガソリンの平均店頭価格が2000.33ウォンで2000ウォン台を突破した後も、大幅な上昇幅を見せている。
精油業界では石油製品の価格上昇要因を「需要」とみている。これまでロシアによるウクライナ侵攻などの影響で、原油や天然ガスの「供給」が不足し、国内のガソリンや軽油の価格を跳ね上げたとみてきた。しかし、国際原油価格が3月初めに1バレル当り120ドル後半で頂点に達し、110ドル台で安定しているだけに、供給不足の問題はある程度解決されたものと分析している。
一方、ガソリンや軽油などの需要は回復傾向で、供給を超えている状況だ。今年、海外で精製設備が増設された規模は1日平均131万バレルで、米エネルギー情報庁(EIA)の需要展望値(1日平均222万バレル)を下回っている。NH投資証券のチェ・ヨングァン研究員は「現在、石油製品の在庫は過去に比べ低い水準だ。需要が増加する場合、価格も敏感に反応して上昇する環境にある」と説明した。
このため、原油価格とは別に、石油製品の国際価格は上昇傾向を続けている。26日、シンガポール市場で取引されたガソリン(92RON)価格は1バレル=142.43ドル、軽油(0.001%)価格は1バレル=151.20ドルで、今年に入って最高価格を更新した。ガソリン(90.64ドル)と軽油(90.34ドル)の年初価格と比べ60%程度増えている。
問題は、韓国国内の石油製品価格が国際価格に連動するという点だ。国内精油会社は原油を輸入して精製した後、ガソリンや軽油などの石油製品にして販売しているが、輸出価格と国内での販売価格を別にするのが難しくなっている。国内主要精油会社の石油製品内需と輸出の比率は、6対4程度と知られている。
ガソリンや軽油の需要が本格的に増えた場合、当分の間、価格の上昇が続く見通しだ。ただ、軽油とガソリン価格の逆転現象は早ければ来週頃に解消される可能性もあるという予測も出ている。欧州地域はディーゼル車の割合が大きい一方、ガソリン車の多い米国で本格的なドライビングシーズンが始まり、アジア地域でも休暇シーズンが始まるためだ。精油業界のある関係者は「旅行シーズンになり軽油からガソリンや航空油に需要が移るだろう」と説明した。
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