【ソウル聯合ニュース】韓国が独自開発した初の国産ロケット「ヌリ」の2回目の打ち上げが21日、南部の全羅南道・高興の羅老宇宙センターで行われる。打ち上げは当初16日に予定されていたが、15日にロケットの酸化剤タンクのセンサーに異常が発生し延期された。 昨年10月の1回目の打ち上げでは搭載したダミー衛星の分離と高度700キロまで到達することには成功したが、目標としていた軌道には載せられなかった。2号機は前回の失敗の原因とされた3段目のエンジンの早期燃焼問題を改善し、実際に作動する衛星を搭載する。◇失敗の原因改善 ヌリは3段式で、全長47.2メートル、総重量約200トンだ。 1回目の打ち上げは「半分成功」との評価を受けた。衛星分離と高度700キロ到達に成功しロケットの中核技術を確保していることを立証したが、3段目のエンジンの燃焼が予定より早く終わり、1.5トンのダミー衛星を目標軌道に投入する最終目標は達成できなかった。 科学技術情報通信部と韓国航空宇宙研究院は調査委員会を構成し、データを詳しく分析。飛行中の振動と浮力により3段目のヘリウムタンクにかかる液体酸素の浮力が大きくなり、固定装置が外れタンクが離脱したと推定した。2号機はヘリウムタンクの固定部分の強化策を講じ、タンクのふたを厚くした。◇衛星5基搭載 打ち上げの成否は約40分後に判明 2号機には大学生チームが製作した超小型衛星4基と韓国衛星メーカーのAP衛星が手掛けた性能検証衛星1基の計5基が搭載される。韓国の国産ロケットに実際に作動する衛星が搭載されるのは初めて。 地上局は打ち上げから約42分23秒後、性能検証衛星と最初の交信を行う。最初の交信で打ち上げの成否が判明する。 性能検証衛星が軌道に投入されれば、24日から4基の超小型衛星の分離を始める。朝鮮大、韓国科学技術院(KAIST)、ソウル大、延世大の学生チームが製作した衛星が順番に軌道に載せられる。超小型衛星の寿命は6カ月から1年程度で、地球大気観測などを行う。性能検証衛星は7月からは温度差を利用して電力を生産する発熱電池(ETG)などの機器を宇宙環境で検証する。性能検証衛星の寿命は2年だ。
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