「ウマ娘 プリティーダービー」は競馬の競走馬を美少女キャラに擬人化したゲーム。「ウマ娘」を育成し、「トゥインクル・シリーズ」と呼ばれるレースでの勝利を目指すという内容。日本のIT企業サイバーエージェントグループのサイゲームスが開発した。
ゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」は昨年2月に日本で配信が始まり、2か月足らずで500万ダウンロードを記録する大ヒットを遂げた。これを受けて、サイゲームスの親会社のサイバーエージェントの時価総額は1兆円を突破した。ゲームに先立つ形でコミックやCD、テレビアニメなど多角的なメディア展開が行われ、メディアミックスの成功事例をつくり上げた。
韓国では今年6月に配信が始まった。これに先立ち、4月28日に開始した事前登録の段階で100万件をわずか10日で突破した。配信開始直後には、グーグルのプレイストアとアップルのアップルストアで人気ランキング1位になったほか、アップルストアでは売り上げも1位となり、人気の高さをうかがわせた。
驚異的なヒットに韓国メディアのスポーツソウルは先月、ヒットの理由を分析した記事を掲載した。記事は「『ウマ娘』の最も大きな魅力は、一種の『青春ドラマ』という点だ」とし、「実在する競走馬をモチーフにしたキャラクターを育成するという点を越え、もともとの競走馬が持っている事情まで徹底的に考証して具現化。ストーリー設定が一層ゲームに対する没入度を高める」と解説した。また「キャラクターの関係性を育成要素として導入した点も、ゲームの没入度をさらに引き上げる要素となっている」と評価した。
記事はさらに「ウマ娘」の鮮やかなグラフィックとスピード感あふれるレース演出に注目。「トゥーンレンダリング方式が適用されたグラフィックは、まるで実際のアニメーションを見ているような印象を与え、高クオリティのモデリングは美しいキャラクターの魅力をより一層引き立たせている。そして、スピード感あふれるレース演出は『ウマ娘』のグラフィックパワーを体感できる代表的要素だ」と分析した。
また、専門家は同紙の取材に「現在、市場に出ているゲームの中で『ウマ娘』に代わるゲームはない」と評価した。
この大ヒットに、韓国で配信を行うカカオゲームズは「『ウマ娘』が着実に愛されるよう、快適な環境でプレイできるサービスに万全を期していく」と語っていたが、ここに来て韓国のユーザーから各種告知やコミュニケーションが不十分だとの指摘が出ている。
聯合ニュースによると、1か月近くキャラクターを育成しなければ成果を出せないイベントの告知を開催3週間前に行った日本サーバーとは異なり、韓国サーバーは開催までわずか3日の時点で告知するなど、日本に比べ、韓国のユーザーへのサービスが劣るという不満が高まっているという。
こうしたカカオゲームズの運営に反発し、一部のユーザーは先月29日、同社本社周辺に馬車を走らせて抗議活動を行った。参加者の一人は「ゲームの運営側が、ゲームへの理解がないまま短期間に売り上げを伸ばすために一連の措置を取ったことは明らかだったため行動に出た」とし、「カカオゲームズがユーザーと意思疎通し、ゲームを楽しむ顧客たちを顧客として扱ってほしい」と求めた。
配信直後の人気から一転、現在、韓国人ユーザーの評価は下がっており、グーグルプレイの同ゲームの評価は一時、5点満点中1.1点まで下がった。
カカオゲームズは「ご不便をおかけした利用者に心から謝罪申し上げる。利用者の意見を受けサービスの改善に努める」としている。
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