エリザベス女王の顔が刻まれた紙幣が変わる…計45億枚

英国女王エリザベス2世の顔が描かれた英国ポンド紙幣が変わる。過去70年間君主だった英国女王が逝去し、チャールズ3世が即位したことによりデザインが変わるのだ。

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　現在英国本土と全世界の英連邦国家に流通している紙幣を、エリザベス2世紙幣からチャールズ3世紙幣に変えるには長い時間がかかるものと見られる。

　9日（現地時間）、英ガーディアン紙はチャールズ3世の即位でエリザベス女王の顔が描かれた計45億枚、全体価値800億ポンドに上る英ポンド紙幣が変わることになると報じた。

　新たに発行する紙幣にはチャールズ3世の顔を盛り込んだデザインが入る。ガーディアンは新しい紙幣が既存紙幣に代わるまでに少なくとも2年かかると予想した。

　紙幣だけでなく女王の顔や象徴が入った小銭、切手、国歌の歌詞、王室旗も交換される。エリザベス2世の顔が入った他国の貨幣としてはカナダの一部紙幣、ニュージーランドの硬貨、カリブ海の8ヶ国で構成された東カリブ海中央銀行(ECCB)の紙幣・硬貨などがある。

　また、新しく出る切手にはチャールズ3世王の顔が入る。 英国の国歌も変わる。1745年から使われていた国歌「神様、女王をお守りください(God Save the Queen)」のタイトルと歌詞の「女王」(Queen)が「王」(King)に変わる。英国聖公会礼拝に使われる公式祈祷文内の「女王」の関連表現も「王」に表現に変わる。

　イギリスの郵便ポストに書かれたエリザベス女王を指す「ER」という文字はなくならない。ただし、英国旗など様々な象徴に刻まれているエリザベス2世女王の略「EIR(Elizabeth 2 Regina)」は変わる。ラテン語で「Regina(レジーナ)」は女王、「Rex(レックス)」は王を意味する。