<W解説>韓国から日本へのノービザ入国はいつ再開?需要を取り逃す前に必要な緩和(画像提供:wowkorea)
<W解説>韓国から日本へのノービザ入国はいつ再開?需要を取り逃す前に必要な緩和(画像提供:wowkorea)
韓国紙・朝鮮日報は14日、「日本が早ければ来月にも外国人ノービザ入国を認める案を検討している」と報じた。。

 日本政府は新型コロナウイルスの感染拡大の防止を目的に受け入れを停止していた外国人観光客の受け入れを今年6月に再開。韓国では一時、日本へのツアーの予約が急増した。韓国の旅行代理店大手「モドゥツアー」が販売した北海道のツアーは6月第2週には前週比250%増となる人気ぶりだった。

 しかし、当初は1日当たりの入国者数の上限を2万人に制限。感染拡大を防ぐため添乗員付きのツアー客に限定した。こうした条件の厳しさから、入国した外国人観光客は6月は252人、7月は約7900人にとどまった。韓国でも一時は盛り上がった日本ツアーの予約だが、その後、キャンセルが相次いだ。

 また、もともと日韓間では、人的交流の活性化などを目的に、2006年3月1日から90日以内の滞在であれば相互にビザなしでの往来を認めていた。しかし、新型コロナの感染拡大に伴い、2020年3月にビザ免除の運用を停止し、発行済みビザについても効力を停止した。

 韓国は先月、日本と台湾、マカオからの観光客について、8月限定でビザなしでの渡航を認め、先月4日から適用が始まった。ソウル市観光協会が先月10~14日に開かれたグローバル観光フェスティバル「ソウルフェスタ2022」の期間に日本人観光客の一時的なノービザ入国を許可してほしいと政府に要請したことがきっかけになった。

 聯合ニュースによると、先月1~21日に日本と台湾から韓国を訪れた外国人観光客は1日平均で前月比約97%増加した。今月以降も韓国では、人気グループBTS(防弾少年団)のコンサートや釜山国際映画祭、釜山ワンアジアフェスティバル、ソウル国際トラベルマートなど、大規模なイベントが予定されている。このことからソウル市や釜山市、また観光業界は、日本などへのノービザ適用の延長を要請。これを受け文化体育観光部(部は省に相当)は31日、日本と台湾、マカオについてノービザ入国制度を10月31日まで延長することを発表した。

 しかし、日本は依然、ノービザ入国を認めていない。モドゥツアーの関係者は聯合ニュースの取材に「ノービザ入国と個人自由旅行が可能になれば、日本旅行が活性化するだろう」と話している。

 日本政府は今月7日から、日本人の帰国者も含めた入国数の上限を1日当たり2万人から5万人に引き上げることや、ワクチンの3回目接種証明があれば、入国時の陰性証明の提出を免除する緩和に踏み切った。しかし、現在、先進7か国(G7)で入国者数に上限を設けている国は日本のみとなっている。また、現在、パッケージツアーの外国人観光客の入国も可能だが、個人旅行を認めなければ訪日客の大幅増は難しいとの声が上がっている。

 木原誠二官房副長官は11日、出演したフジテレビの番組で「円安だからインバウンドが最も(経済に)効く。今の緩和策で事足りているかと言えば足りてはいない。これから秋に向かって、海外から日本に来たいという外国の方は多数いる。世界が交流を再開しており、遅れを取ってはいけない」と指摘。入国者上限の撤廃や個人旅行解禁に加え、ビザ免除にも触れ、「一体的に見直す。そう遠からずやる」と述べた。

 また、松野官房長官も12日の記者会見で「水際対策と社会経済活動のバランスを取りながら緩和を進める」と述べた。

 7日に日本政府が水際対策を緩和したことに伴い、再び韓国で日本旅行への予約が増え始めた。韓国の旅行会社大手「ハナツアー」によると、先月29日~今月4日の1日当たりの平均予約数が2週間前に比べて5倍以上になったという。

 韓国の航空各社は日本路線を順次拡大していく方針だが、日韓往来の活性化にはさらなる緩和が必要となる。

Copyrights(C)wowkorea.jp 3