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カカオトークは、インターネットサービス会社のカカオ(Kakao)のアプリで、2010年3月にリリースされた。無料通話やテキストメッセージサービスだけでなく、写真や動画、音声メールなどを共有できる。2014年5月には、ダウンロード数が5億件を突破し、今年第2四半期現在の月間アクティブユーザー数は4250万人を超えている。約9割が利用しており、韓国国民にとって日常生活になくてはならないアプリで、「国民的SNS」と呼ばれている。
今回、カカオトーク以外にも、関連の配車アプリや送金サービスなどにも障害が発生。SNS上では「カカオマップが使えなくてバス停が探せない」「カカオバンクでようやくログインできたと思ったら、貸出金額の表示が消えていた」などと途方に暮れるユーザーからのコメントが相次いだ。
原因は、ソウル市内にあるデータセンターで発生した火災により、カカオのサーバーがダウンしたことだという。火災によるけが人はいなかった。
大規模接続障害を受けて、所轄官庁である科学技術情報部(部は省に相当)のイ・ジョンホ長官は16日、「今回の火災で国民が大きな不便を強いられたことは、担当長官として大変遺憾。政府はサービスが早急に正常化できるよう、最善の努力をする」と述べた。
韓国大統領室は「ネットワーク網かく乱は国民生活に大きな被害を与えるだけではなく、有事の際に国家安全保障にも致命的な問題をもたらす」と今回の事態を問題視した。ユン・ソギョル(尹錫悦)大統領は16日、「国民の不便と被害について、非常に重く受け止めている。原因を特定するだけでなく、ツインデジタルセンターの導入といった再発防止策や、障害発生時の報告・対応態勢を整備しておく必要がある」とした。
今回、火災に起因する接続障害が起きたことについて、韓国メディアのイーデイリーは「データセンター1か所の火災で、韓国のインターネット全体が大混乱に陥った」と指摘。「ICT業界では今回の事故をきっかけに、2020年にインターネット企業の反発によりとん挫した『インターネットデータセンター国家災難管理基本計画包括法』(改正放送通信発展基本法)の制定が加速化するとみている」と指摘した。
現行の放送通信発展基本法は、「放送通信災害管理基本計画」の対象事業者を基幹通信事業者や地上波放送事業者などに限定している。しかし、2020年に一定規模以上のサーバーやネットワークなどを有する付加通信事業者、すなわち「データセンター事業者」を対象に加え、「主要データの保護」を同法の災害対策項目に追加することについて議論が行われていた。所轄官庁の科学技術情報通信部はこれを積極的に推進したが、インターネット事業者は「監視が強化されれば、企業の財産権が侵害され、産業発展を阻害される可能性ある」と反発。結局、法案制定は見送られた。
野党「共に民主党」のアン・ジョンサン科学技術情報通信委員は「かつて政府が災難管理基本計画を作るためにインターネットデータセンターの事業者などと協議を進めていたが、法案を通過させることができなかったことが悔やまれる。今回のデータセンターの火災によって、国民の日常生活にどれほど大きな支障が出るか分かったのだから、今こそ再び法整備を検討してほしい」と訴えた。
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