<W解説>韓国、来月からビザなし入国全面再開=日本人の受け止めは?(画像提供:wowkorea)
<W解説>韓国、来月からビザなし入国全面再開=日本人の受け止めは?(画像提供:wowkorea)
韓国政府が今月19日、日本などからのビザなし入国を認める措置を、来月1日から全面再開すると発表した。これに伴い、コロナ禍で日本から韓国に向かい旅行者にかけられていた制限は全てなくなる。

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もともと日韓間では、人的交流の活性化などを目的に、2006年3月1日から90日以内の滞在であれば相互にビザなしでの往来を認めていた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2020年3月にビザ免除の運用を停止し、発行済みビザについても効力を停止した。

その後、韓国政府は8月、日本などからの観光客について、期間限定でビザなし入国を許可。当初はその期間を8月限定としてこの措置を始めたが、観光客の増加に一定の効果があったとして今月31日まで延長していた。韓国観光公社によると、8月に海外から韓国に入国した外国人は前月比18%増の約31万人となり、前年同期比では3倍強になった。日本人観光客は約2万6000人と11.2倍に増加した。

観光業をはじめ、コロナで落ち込んだ経済の回復を図るため、観光客の呼び込みにも力を入れ始めている。今月15日には世界的な人気アイドルグループ「BTS(防弾少年団)」のコンサートを南部の釜山で開催。日本からもファンらがビザなしで韓国を訪れた。

一方、これまでの予定ではビザなし入国の期限が今月31日までとされていたことから、韓国旅行を計画する日本人からは不安の声が出ていた。聯合ニュースの取材に応じた横浜市在住の40代の男性は「家族みんなで11月に韓国旅行を予定している、航空券とホテルは予約済みだが、ビザの問題がはっきりせず困っている、時間があまりないので早く発表してほしい。韓国旅行を計画している日本人はみんなそう思っているはずだ」と話していた。

こうした中、韓国政府は19日、日本からのビザなし入国を認める措置を、来月1日から全面再開すると発表した。これにより、期間を区切らないコロナ前の措置に戻ることとなった、日本政府が今月11日から外国人の短期滞在のビザの取得を免除したことを受け、相互主義の観点から決定したものとみられる。

ビザなし入国を認めるのは、日本のほかに台湾、マカオのアジアの国・地域と、ソロモン諸島、キリバス、ミクロネシア連邦、サモア、トンガの5つの太平洋島しょ国。今回の措置により、コロナの感染拡大後に韓国へのビザなし入国を中断した91か国・地域のすべてに対してビザなし入国を認めることになった。韓国にビザなしで入国できるのは計112か国・地域で、ビザなし入国の全面再開は2年半ぶりとなる。ただ、ビザなしで渡航する場合、事前に電子旅行許可(K-ETA)を申請する必要があり、この点は注意が必要だ。

このニュースが日本で報じられるや、日本のネットユーザーからは「うれしいですね。気軽に韓国に行くことができるんですね」などと喜ぶ声が上がった。一方で「早く以前のように気楽に簡単に渡韓できることを望んでいたが、高騰した燃料代を含む航空機運賃や、今の円安の状況でなかなか気楽にとはいかなくなってしまった。今は全国旅行支援を使って国内旅行をお得に楽しみながら、価格が少しでも落ち着くのを待ちたいと思う」といった声もあった。

日本のJNNが報じたところによると、整形手術をうけるために渡韓する日本人の患者が急増しているという。ソウル南部のカンナム(江南)の病院で治療を受けに来た日本人男性は、JNNの取材に「みんな韓国へ旅行だけでなく、整形しにかなり来ている」と話していた。病院を紹介する仲介業者の代表によると、ビザなし渡航が再開される前に比べて急増しており、日本人の患者は6、7割増えたという。

また、ソウルの繁華街、ホンデ(弘大)やミョンドン(明洞)のホテルでは外国人客の割合が大幅に拡大している。弘大に位置するホテル「ライズオートグラフコレクション」では、7~9月期の宿泊客に占める外国人の割合は86%に上り、前年同期比77ポイント上昇した。明洞の「フォーポイントバイシェラトン・ソウル 明洞」は先月の外国人宿泊客の割合が55%だった。

ウォン安・ドル高もあり、今後も、韓国を訪れる外国人客は増えるものとみられる。これまで制限していたクルーズ船の入国なども今月24日から再開予定で、韓国政府は、観光客の誘致をさらに進める方針だ。

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