ミサイルは北海道西方沖の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。付近の海域には3月にもミサイルが落下している。
韓国大統領室は18日、政府声明を発表。北朝鮮による核・ミサイル開発関連の一連の行為は安保理決議で禁じられており、理由を問わず正当化できないとした上で「政府は北のいかなる挑発に対しても、これを直ちに懲らしめることができる圧倒的な対応能力と意思を持っている。北は見誤ってはならない」と警告した。また「政府は北朝鮮の挑発を容認することはなく、緊密な韓米共助を基に北朝鮮の挑発に対する責任を追及するために、国連、国際社会と緊密に連携し、韓日米安保協力を一層強化していく」と強調した。
ユン・ソギョル(尹錫悦)大統領はこの日、国家安全保障会議(NSC)緊急常任委員会会議に出席して合同参謀本部から状況報告を受けた後、韓米連合防衛体制や韓米日安保協力を強化し、米国や国際社会と共に国連安全保障理事会の対応を含む強力な対北制裁を推進するよう指示した。
タイのバンコクでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席していた日本、韓国、米国など6か国の首脳級は、北朝鮮のICBM発射を受け、急きょ緊急会合を開いた。岸田文雄首相、韓国のハン・ドクス首相、米国のハリス副大統領、カナダのトルドー首相、ニュージーランドのアーダーン首相、オーストラリアのアルバニージー首相が出席した。
岸田首相は北朝鮮のICBM発射について「最も強い言葉で非難するという強い意思を示したい。北朝鮮がさらなるミサイル発射、核実験などを行う可能性もある。完全な非核化に向け国際社会が一致して対応していきたい」と述べた。ハン首相は「北の今回の長距離ミサイル発射は、今年の多数のミサイル発射とともに、国連安全保障理事会の決議に明白に反する行為。朝鮮半島やアジア、世界の平和と安全にとって深刻な脅威」と批判。「こうした違法な行為は決して容認できず、国際社会が一致して断固として対応すべきだ」と強調した。また、ハリス副大統領は「これ以上、違法で安全を脅かす行動をとってはならない。インド太平洋の友好国の防衛に対する約束を改めて確認する」とした。
聯合ニュースによると、今回、北朝鮮が発射したICBMの最高速度は音速の22倍にあたるマッハ22と推定され、これはICBMの最高速度を満たすという。また、聯合は「通常より高い角度で打ち上げたことで最高高度が6100キロとなったが、通常の角度で発射すれば飛行距離は1万5000キロ以上だったと推定される。米本土全域を攻撃できる射程だ」と伝えた。
今回発射したのは、今月3日に発射して2段目の分離後に正常な飛行に失敗したとみられる最新ICBMの「火星17」を再び発射したものと分析される。聯合ニュースは「北朝鮮はこの日、前回の失敗を挽回するとともに、米本土を射程に収められると誇示することで拡大抑止強化に向けた韓米日連携への反発を示したといえる。米国への圧力を最大限強めるほか、核保有国をアピールする狙いもありそうだ」と解説した。
北朝鮮が弾道ミサイルなどを発射したのはことしに入って34回目。これまでに1月に7回、2月に1回、3月に3回、4月に1回、5月に4回、6月に1回、8月に1回、9月に3回、10月に7回、そして今月にこれまで5回発射している。特に9月下旬から今月にかけては計15回とこれまでにない頻度で相次いで発射をしている。
カンボジアで13日に行われた日米韓3か国の首脳会談で、米国のバイデン大統領は北朝鮮の挑発行為に対し、「3か国はかつてないほど連携している」と表明した。今後、北朝鮮が核実験など挑発行為をさらにエスカレートさせる可能性もあり、今こそ3か国の強固な結びつきが求められている。
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