<W解説>日本市場でも実力を証明?韓国・現代自動車の「アイオニック5」が日本の「今年の輸入車」に(画像提供:wowkorea)
<W解説>日本市場でも実力を証明?韓国・現代自動車の「アイオニック5」が日本の「今年の輸入車」に(画像提供:wowkorea)
自動車評論家らが1年間で最も優秀な車を選ぶ、日本の「カー・オブ・ザ・イヤー」は、8日、最終選考会が開かれ、輸入車部門の「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」に韓国の現代自動車の「アイオニック5(IONIQ5)」が選ばれた。韓国の自動車が受賞したのは初めて。

 「カー・オブ・ザ・イヤー」の選定は1980年に始まった。選考は2段階で行われ、第1次選考で10車種を選考(10ベストカー)、この中からイヤーカーが決定する。対象車は前年の11月1日から当年の10月31日までに日本国内で発表・発売された乗用車の中からノミネートされたもの。自動車評論家を中心とする選考委員による投票で決定し、毎年12月に結果が発表される。選考の基準として、実施規約では「選考委員は対象車についてコンセプト、デザイン、性能、品質、安全性、環境負荷、コストパフォーマンスなどを総合的に評価して選考する」と定めている。

 今年のカー・オブ・ザ・イヤーは日産自動車と三菱自動車が共同で開発した軽の電気自動車(EV)「サクラ」と「eKクロスEV」が受賞した。審査員60人の約4割から最高評価を獲得し、軽では初の快挙を達成した。実行委員会は受賞理由について「日本独自の軽自動車規格を採用し、現実的な車両価格でバッテリーEVを保有するハードルを下げ、日本でのバッテリーEV普及の可能性を高めた」などとしている。

 一方、輸入車部門の「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」は現代自動車の「アイオニック5」が受賞した。受賞理由について実行委は「革新的なエクステリア・インテリアデザインと共に、バッテリーEVとして、498~618キロ(WCTCモード)という実用的な航続距離や卓越した動力性能のほか、充実した快適装備や安全装備、V2Hや室内・外V2Lにも対応している点などが評価された。さらに、ステアリングのパドルシフトレバーで回生制動量を変更できる点も、走りの楽しさを高めてくれるポイントとして指摘する声が多かった」とした。

 「アイオニック5」は昨年2月に世界デビューを果たした。韓国では昨年1年間の販売予定分が事前契約初日に成約済みとなる大旋風を巻き起こした現代自動車の人気車種だ。また、欧米でも高い評価を得ており、ドイツでは昨年、自動車専門記者らで構成する審査員が選ぶ「ドイツの今年の車」に選ばれた。また、今年4月には世界的な自動車賞である「2022ワールドカーオブザイヤー」を受賞。10月には世界的な権威を誇る自動車専門誌のモータートレンドの「今年のSUV」にEVで初めて選ばれるなど、「アイオニック5」は既に世界で高い評価を受けている。

 現代自動車は今年2月、「輸入車の墓場」とも呼ばれる日本市場に約12年ぶりに再進出した。日本に投入した2モデルのうちの一つが「アイオニック5」で、5月から販売している。

 再進出にあたり、現代自動車の日本法人はカーシェアサービス「Anyca(エニカ)」と提携し、購入前に試乗してもらい、販売はネット上で行うという新たなモデルを導入。「いつでも、どこでもオンライン」をキーワードに、見積もりから注文、決済、納車情報の確認まで、オンライン上で行えるサービスを展開している。

 また、東京や大阪、名古屋などで顧客体験イベントを展開したほか、今年7月には「MKタクシー」を運行するタクシー会社、エムケイ(京都市)に「アイオニック5」を供給する契約を結ぶなど、日本市場の攻略に本格的に乗り出している。

 今回の受賞について同社日本法人のチョ・ウォンサン法人長は「アイオニック5の販売開始以来、日本の消費者の多くの関心の中、高い評価を受けた。今後も日本市場でモビリティの未来に貢献できるよう努力していく」と語った。

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