韓国に進出する日系企業が、雇用制度の柔軟性と税務調査の透明性などで韓国の制度と慣行に不満を持っていることがわかった。産業資源部が21日に明らかにしたところによると、在韓日本人・日系企業のコミュニティ、ソウルジャパンクラブ(SJC)が同日、ソウル市内のホテルで金栄柱(キム・ヨンジュ)長官を招いた懇談会を開き、労使関係をはじめ金融、税務、知的財産権など39分野について制度改善要望書を提出した。
 労使関係分野では、企業が競争力を持てるよう労働条件の下方硬直性を緩和するよう求めたほか、企業に負担となる義務雇用制度、有給休暇の補償、退職金制度の改善などを要請した。金融税務分野では、外国系金融機関が持つ特殊性を配慮することと、税務調査の透明性、企業会計基準の国際化、パートナーシップ関税特例制度の早期導入、知的財産権分野では権利の取得と審査の迅速化へのさらなる努力、関連訴訟の便宜性向上、外国語出願を認めることなどの要望事項が挙げられた。このほか、インターネットへの外国人のアクセス性向上、公共交通機関の安全性と親切さの向上も求めた。

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 産業資源部は、関係官庁と協議の上で改善可能な事案を選別して処理することを約束する一方、日系企業の韓国内投資拡大を通じ対日貿易赤字が緩和できるよう努力することをSJC側に求めた。

 これに対しSJCの伊与部恒雄理事長(韓国三菱商事代表)は、「外資系企業が投資をためらうことのないようにするならば、まずは労働問題の改善が急務で、東アジアの経済発展のために韓日自由貿易協定(FTA)交渉の再開が重要だ」との認識を示した。


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