ベトナム代表チームを率いるパク・ハンソ(朴恒緒)監督(64)(画像提供:wowkorea)
ベトナム代表チームを率いるパク・ハンソ(朴恒緒)監督(64)(画像提供:wowkorea)
先月から熱戦が繰り広げられている、東南アジアの王座を争う「AFF三菱電機カップ(東南アジアサッカー選手権)2022」で、韓国人監督3人が率いる3か国が4強進出を果たし、韓国で話題となっている。シン・テヨン(申台龍)監督(53)率いるインドネシア、パク・ハンソ(朴恒緒)監督(64)率いるベトナム、キム・パンゴン(金判坤)監督(54)率いるマレーシアがベスト4進出を決めた。

パク・ハンソ の最新ニュースまとめ

大会は「東南アジア諸国連合(ASEAN)サッカー連盟(AFF)」が主催するASEAN諸国のナショナルチームによるサッカーの国際大会で、今大会で14回目を迎えた。当初はシンガポールのビール醸造会社「タイガービール」の協賛を得て、1996年から「タイガーカップ」の名で開催されてきたが、2007年大会からタイガービールがスポンサーから降りたため、東南アジアサッカー選手権に変更された。しかし、2008年大会からは「スズキ自動車」がスポンサーとなり、「AFFスズキカップ」として開催。さらに今大会からは「三菱電機」がタイトルスポンサーを引き継ぎ、「AFF三菱電機カップ」となった。今大会は10チームが出場し、先月20日に始まった。東南アジア王座を争い、今月16日まで熱戦が繰り広げられる。

朴監督率いるベトナムと、金監督率いるマレーシアは3日に行われたグループリーグ最終戦で、それぞれミャンマーとシンガポールを3-0、4-1で下した。ベトナムは勝ち点10(3勝1分け)、マレーシアは勝ち点9(3勝1敗)でB組1位、2位となり、ベスト4入りした。インドネシアは2日にフィリピンを2-1で下し、A組2位で4強進出を決めた。4強入りした国のうち、タイを除く3か国が韓国人監督だ。

インドネシアを率いる申監督は、2016年のリオデジャネイロ五輪と同年のU20W杯で途中退任した監督の代わりに指揮官を務め、攻撃的なサッカーで好成績を収めて「スーパー火消し」と呼ばれた。2017年には韓国代表監督に就任。翌18年のW杯ロシア大会出場に導いた。韓国は1次リーグで敗れたが、強豪ドイツに2-0で勝利する大金星をあげた。インドネシア代表の監督には2019年12月に就任。昨年の東南アジアサッカー選手権では準優勝に導いた。

今大会で優勝の可能性が最も高いベトナムを率いるのは朴恒緒監督だ。朴監督は現役時代にMFとして韓国の国内リーグ、Kリーグでプレーし、韓国代表として日本戦に出場した経験もある。現役引退後は指導者となり、Kリーグでコーチ、監督を歴任。2002年の日韓ワールドカップで韓国代表のヘッドコーチを務めフース・ヒディング代表監督(当時)を支えた。韓国はこの大会で準決勝に進出。朴監督はその立役者とも言われた。

ベトナム代表監督には2017年に就任し、ベトナムを初めてW杯アジア最終予選に導いた。U-23代表監督も兼任し、2018年のアジアU-23選手権で準優勝、同年の東南アジアサッカー選手権で10年ぶりに優勝させるなど数多くの実績を残している。ベトナム代表はもともと足元の技術は高かったが、フィジカル面に課題があった。しかし、朴監督の下で強化が図られ、今やアジアの列強ともいい勝負ができるまでに成長した。

こうした実績から朴監督は「ベトナムのヒディング」、「ベトナムサッカー界の神様」と呼ばれるようになった。しかし、朴監督は今大会を最後に退任することが決まっている。

マレーシア代表を率いる金監督は2009年~2010年、2012年~2017年に香港代表監督を務め、低迷した香港代表を立て直し、2018年W杯予選では中国と歴史的とも言える2度の引き分けを含めて勝ち点14を挙げるなど実績を残した。韓国サッカー協会の代表チーム運営責任者を務めた後、昨年1月にマレーシア代表監督に就任した。

今大会準決勝では、ベトナムとインドネシアが対戦(6日、9日)することから韓国人司令塔対決となり、韓国では関心が高まっている。準決勝のもう一つの対戦カードであるマレーシア対タイの試合でマレーシアが勝利すれば、決勝(13、16日)でも韓国人指揮官の対決が繰り広げられることになる。

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