13日、韓国の精油業界によると、中国の今年度1次石油製品輸出クォーターは1899万トンで、昨年比46%増加した。これは昨年1年間の全体クォーター(3725万トン)の半分を超える物量。昨年末から現れた輸出量増加の流れの延長線とみられる。中国政府が通常1年に3、4回輸出クォーターを発表するという点を考慮すれば、6000万トンに迫った2019~2020年の水準をこえる可能性がある。
中国の石油製品は、輸出量が2019年に過去最高値を記録した。しかし、新型コロナウイルスによる需要不振と中国政府の輸出規制強化などで急減。昨年1~11月の輸出量は2019年比43.1%減少している。これにロシアとウクライナの戦争も影響し、経由の供給不足による価格上昇につながった。
しかし、中国が先月封鎖政策を全面解除し、輸出が急速に増加している。最近の精製マージンの回復と漸進的な内需需要増加の可能性、ロシア発石油製品の輸出追加減少の可能性を考慮すれば、中国政府としても、輸出の拡大は在庫確保と収益性の改善を同時にできる選択肢となる。
専門家は、中国の再登場が市場供給の不安を解消してくれるとみている。ハンファ投資証券のパク・ヨンフン研究員は「とくに、来月、ロシア産石油製品の輸出価格上限制施行を前に、市場の供給不安を解消する要因になるだろう」と述べた。
業界は中国の態勢転換を綿密に検討している。供給拡大にともなう短期的な価格下落で、韓国内精油会社の輸出競争力が落ちる可能性がある。
実際、昨年上がり続けた精製マージンが下半期に入って急落したのも、中国の輸出拡大の可能性がある程度作用したとの分析だ。昨年第4四半期の業績不振が予想される中で、供給が過剰すると、業績の改善が難しくなりかねない。ただ、精製マージンが比較的安定的な水準を維持する可能性が高く、中国が輸出と共に輸入も増やすものと見られ、打撃は大きくないという意見も出ている。これら上方要因が後押しされ、業績低下までにはつながらないとの分析だ。
精製マージンは石油製品価格から原料である原油価格などを差し引いて出す。通常、1バレルで4ドル前後を損益分岐点とみている。業界では今年の精製マージンを8ドル前後になるものと予想している。
大韓石油協会の関係者は「輸出側面で価格が高ければ利益がさらに多く残るだろう。ただ、需要が萎縮するなど良いシグナルではない。適正な収容価格で単価が形成され、安定的な需給がなされなければならない。中国内で石油製品の需要がどの程度回復するかにより、市場への影響が変わりかねない」と述べた。
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