今年に入って半導体需給難の緩和と高金利による需要不振などで、例年に比べて新車の出庫期間が短縮されていた。しかし、再び出庫が長引くのではないかという懸念が出ている。
4日業界によると、起亜自動車は前日に労組役員らと会議を開き、9日から13日まで京畿道光明市内にある「オートランド光明」内の第1工場を一時閉鎖することで合意した。
半導体部品難に対応するために、コンベヤーベルトを空のまま回すこともあるが、工場の稼動を完全に止めるのは異例的だ。光明第1工場ではカーニバルをはじめ、K9や”スティンガー”を生産している。
9日の稼動中断に先立ち、6日から8日までは生産量を一部調整する。14日以降は半導体部品の状況を考慮し、一部供給を再開する予定だ。
労組は組合員らに休業関連の案内文を通じて、「休業を最小化しようと努力したが、半導体の部品難でやむを得ず実施することになった」と明らかにした。
問題になった部品はサイドインパクトセンサーの半導体素子だ。このセンサーは、車両側面の衝突時、側面のエアバッグを動かすために必要なセンサーだ。グローバル車両用半導体企業である「NXP」のマレーシア工場で生産し、自動車用安全装備会社である「ビオニア」の上海工場を経て韓国に輸入される。NXPのマレーシア工場でウェハーに半導体回路を刻印する設備に異常が起こり、生産に支障が生じたことが分かった。
問題は、これからサイドインパクトセンサーの不足が、他工場の稼動にも影響を及ぼしかねないという点だ。この半導体の場合、起亜自動車のカーニバルや”ソレント”、”EV6”だけでなく、「現代自動車」の”アイオニック5”、”ジェネシス”のGV80やGV60、G80、G70などの人気車で使われている。
これに伴い、現代自動車も労組との合意を経てG80とG70などを作るウルサン(蔚山)第5工場1ラインの生産量を6~7日の2日間減らすことにした。その後、半導体の供給状況によって追加休業などを検討する予定だ。
業界では今回のサプライチェーン問題が長期化する場合、出庫待機期間が再び長引くことを憂慮している。
今月、現代自動車・起亜・ジェネシス車種別の予想納期表によると、カーニバルは6か月、ソレントハイブリッド(HEV)は16か月、EV6は12か月待たなければならない。現代自動車アイオニック5の待機期間は12か月、ジェネシスは7~12か月だ。
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