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事故は昨年10月29日、ハロウィーンを前にした週末でごった返す梨泰院の通りで起きた。現場は幅3~4メートルほどの狭い坂道で、一部の人が転倒した後、次々に折り重なるように倒れる群衆雪崩が起きた。事故では日本人2人を含む159人が死亡した。犠牲者は10代、20代の若者が多い。高校生ら約300人が犠牲となった2014年の旅客船セウォル号沈没事故以来の惨事となった。
事故を受けて、警察庁は約500人で構成する特別捜査本部を発足。警察庁や消防庁に捜索に入るなど捜査を進め、梨泰院を管轄するヨンサン(龍山)警察署のイ・イムジェ(李林宰)前署長や龍山区のパク・ヒヨン(朴熙英)区長ら23人(逮捕6人)を業務上過失致死などの容疑で送検した。
一方、行政安全部(部は省に相当)のイ・サンミン(李祥敏)長官やソウル市のオ・セフン(呉世勲)市長、警察トップのユン・ヒグン(尹熙根)警察庁長らは人出の危険性に対する具体的な注意義務があったわけではないとして、「嫌疑なし」とされた。
特別捜査本部は先月13日、捜査結果を発表。管轄の自治体や警察、消防など、法令上、安全予防や対応の義務がある機関が事前の安全対策を怠るなど、事故の予防対策を取らなかったために起きた「人災」と結論付けている。
今月5日に事故から100日を迎え、前日の4日にはソウル中心部で遺族会の「10・29梨泰院事故遺族協議会」などによる「100日追悼集会」が開かれた。遺族たちは「10・29」とプリントされたマフラーに、4つの星が描かれたバッジをつけて臨んだ。4つの星は犠牲者と遺族、生存者、救助者を意味する。
追悼大会は当初、ソウル中心部のクァンファムン(光化門)北広場で開くことになっており、広場に焼香所を設ける計画だったが、ソウル市が焼香所の設置は「『開かれた広場の原則』に反する」として許可しなかった。これに遺族側は憲法で保障された「集会及びデモの自由」を侵害する措置だとして激しく反発した。結局、遺族側は広場横の大通りにステージを設置し集会を行った。
また、遺族らは光北門北広場での設置が認められなかった焼香所を、ソウル市庁舎前のソウル広場に新たに設けようとしたところ、ここでも市側が阻止しようとし、警察も加わってもみ合いとなる事態となった。この過程で遺族の一人が倒れ、病院に搬送された。結局、市側が撤去のための期限を与えることで混乱は一旦落ち着いた。
広場に設けられた焼香所には、多くの市民が参列し、犠牲者たちを追悼している。
ソウル市は「不特定の市民の自由な使用を保障しなければならない広場に施設物を許可なく設置することは許されない」とし、8日午後1時までに焼香所を撤去するよう命令。従わない場合、撤去の行政代執行に踏み切るとしている。
遺族らは「梨泰院惨事の追悼施設を脅かすソウル市を糾弾する」などと声を上げて激しく反発。遺族会「10・29梨泰院事故遺族協議会」のイ・ジョンチョル代表は「焼香所を撤去するのなら、ガソリンを用意して子供たちの後を追う」などと怒りをあらわにした。
ソウル広場に設置された焼香所は、一般市民からも「この場所なら多くの市民が訪れることができる」と設置の継続を望む声が上がっている。また、「ソウル市や政府が遺族に苦痛を与えているようで胸が痛む」との声も出ている。
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