李秀満氏(右)と房時赫氏(SMエンタテインメント、HYBE提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
李秀満氏(右)と房時赫氏(SMエンタテインメント、HYBE提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国の人気グループ、BTS(防弾少年団)などを擁する総合エンターテインメント企業のHYBE(ハイブ)が、大手芸能事務所SMエンタテインメントの筆頭株主に浮上し、K―POP市場にも少なからぬ影響があると予想される。歌謡界からは、K―POPの影響力がさらに拡大する転換点になり得るとの見方が出ている。 HYBEは10日、SMエンタテインメント創業者で筆頭株主の李秀満(イ・スマン)前総括プロデューサーが保有する18.46%の株式のうち14.80%を取得する契約を結んだと発表。全ての分野でSMと戦略的シナジー効果の創出に乗り出す方針を示すとともに、「世界市場をリードするファンプラットフォームを拡大し、世界のファンがさらに多くのアーティストと会い、K―POPを楽しめるようにする」と、世界進出拡大を公言した。 BTSを育てK―POPを世界トップクラスに押し上げたHYBEの房時赫(パン・シヒョク)取締役会議長は今回の「ビッグディール」を通じて世界市場での影響力拡大を加速させる見通しだ。 HYBEはSMエンタテインメント株取得発表前日の9日、米ヒップホップレーベル、QCメディアホールディングスを買収した。2021年には米総合メディアグループのイサカ・ホールディングスを買収している。 房氏は「HYBEの能力を投入して世界市場でK―POPをさらに広めていく」と約束した。 SMエンタテインメントは世界に巻き起こったK―POPブームの火付け役といっても過言ではない。 アイドルグループ、H.O.T.(エイチオーティー)出身の歌手、KANGTA(カンタ)は昨年8月に開かれたオンラインカンファレンスで、2008年に開催されたH.O.T.の北京コンサートについて「このコンサートが現地で集中的に報道され、『韓流』という単語が知られるようになった。これを機に多くの歌手が海外に進出し、活躍するようになり現在のK―POPに至った」と振り返った。 SMエンタテインメントはその後、ガールズグループのS.E.S.(エスイーエス)を日本に進出させ注目を浴び、2001年に日本デビューした歌手のBoA(ボア)がヒット曲を連発し、海外成功神話を作った。BoAに続き、東方神起、少女時代、SHINee(シャイニー)、EXO(エクソ)も日本で大きな人気を集めた。BoAは2008年に全米デビューも果たし、翌年、韓国歌手では初めて米ビルボードのメインアルバムチャート「ビルボード200」にランクインする成果を残した。SMの歴史がK―POPの海外進出の歴史だった。 歌謡界では、歴史とノウハウを持つSMエンタテインメントと、BTS、SEVENTEEN(セブンティーン)、TOMORROW X TOGETHER(トゥモロー・バイ・トゥギャザー)、NewJeans(ニュージーンズ)、LE SSERAFIM(ル セラフィム)などの人気グループが所属するHYBEが手を組めば強力なシナジー効果を発揮できるとの見方が出ている。 大衆音楽評論家のイム・ジンモ氏は「世界市場でも大きな変化をもたらすとみられる。韓国の音楽が世界市場で勝利の旗をなびかせる可能性が高まるだろう」と予想した。 大衆音楽評論家のキム・ジャクカ氏は「西欧圏を中心としたHYBEと中国などアジア圏を中心としたSMが手を取り合った。SMが持つA&R(アーティスト・アンド・レパートリー)とHYBEが持つ資本力やレーベル別の個性が組み合わされば、メガIP(知的財産権)を保有するエンターテインメントが誕生するだろう。国際市場での競争力が非常に高まる」との見通しを示した。
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